■Telepathic rats■
~ テレパシック・フットボール ~

(テレパシック・フットボール)
今まで紹介してきた数多くのUMA(未確認生物)、そのほとんどは胡散臭くも、逆にそれが魅力となってきました。その中でも、個人的にもっとも胡散臭いUMAのひとつと思っていたものにテレパシック・フットボールというのがあります。
チリの10代の少年2人が目撃した「犬」に似た未確認生物で、それだけであればUMAなのですが、なんとその生物はテレパシーで直接少年たちに話しかけてきたというのです。
体の形がフットボール状でテレパシーを操る生物ということから「テレパシック・フットボール」の名を持ちますが、少年たちのスケッチが下手すぎるためか、それは気持ちの悪いミッキーマウスのようであり、むしろ「テレパシーを操るネズミ」として記憶に残っています。
~ テレパシーラッツ ~

と、上記は証拠も何もなくオカルト話として片づけられても仕方がないのですが、今回のお話はデューク大学のミゲール・ニコレリス (Miguel Nicolelis) が実験しているテレパシーとネズミのまじめなお話「テレパシー・ラッツ」です。
結論を最初にいえば「ネズミはテレパシー能力を有している」ということになります。
デューク大学のミゲール・ニコレリスたちはネズミにレバーを押させる実験をしました。
シンプルなルールです、ネズミの入っている小部屋にはレバーが左右2つあり、レバーの上にはLEDライトが設置されています。LEDライト点灯したレバーを押せば「当たり」でネズミはご褒美がもらえます。
ご褒美をもらうにはLEDライトが点灯したほうのレバーを押す必要があり、「LEDライト」と「ご褒美」の関係をネズミは関連づけて理解する必要があります。
もしLEDライトがどちらも点灯しないのであれば「当たり」のレバーを押すのは完全な運任せになりその確立はほぼ50%となるでしょう。
~ 実験のルール ~
ニコレリスのした実験はこうです。
アメリカ、ノースカロライナ州のダラム (Durham) とブラジルのナタル (Natal) に上記実験装置を備えた小部屋に入れられたネズミがいます、かれらは距離にして数千キロも離れています。
アメリカにいるネズミがエンコーダー (以下「送信ネズミ」と呼びます)、ブラジルにいるネズミがデコーダー (以下、「受信ネズミ」と呼びます) となります。
送信ネズミの入っている小部屋のライトは点灯しますが、受信ネズミの入っている小部屋のライトは点灯しません。
送信ネズミは学習回数とともに正答率は上がっていくことが期待できますが、受信ネズミはそれが期待できません、LEDライトがともらない、つまり「ヒント」がないからです、何回実験しても正答率は50%前後を行ったり来たりするだけでしょう。
しかし、今回の実験で送信ネズミと受信ネズミはインプラント手術で脳がケーブルで接続されています。物理的にどんなに離れていようとも、送信ネズミの脳波が受信ネズミの脳でキャッチできる仕組みです。
お互いに、直接接触することはできませんが、脳波だけのキャッチボール (一方通行ですが) はできるということです。
一方通行の電話のような感じですが、電話と異なり、直接音声 (会話) で相手に働きかけることはできません、無言電話で相手に意志を伝える、といった感じです。いわゆる「テレパシー」と呼ばれている能力に近いものです。
~ 共同作業に変更 ~

送信ネズミは常にヒントが出ていますからなんら問題はありません、いつもLEDの点灯に注意していればいいだけです。受信ネズミが当たろうが外れようが知ったこっちゃありません。これだと実験になりません。
ということで、ご褒美のもらえる条件のルール変更です、送信ネズミと受信ネズミ両方が「当たり」のレバーを押したときに限り、「本当の当たり」とし、ご褒美がもらえるようにしたのです。片方だけ当たってもダメです。(厳密には、受信ネズミが外れても、送信ネズミはいつもより少ないご褒美は貰えるようになっています)
そうなると問題なのは受信ネズミです、なにせLEDライトが点灯しないので、当てずっぽうで押すしかありません。これにより、今まで受信ネズミが当たろうが外れようがどうでもよかったアメリカの送信ネズミもブラジルの受信ネズミを意識せざるを得なくなりました。
「当たり」のレバーは送信ネズミも受信ネズミも必ず同じ側です。具体的にいえば、送信ネズミの部屋の右側のLEDライトが点灯したら、受信ネズミのほうも右側が当たりです。
万一「テレパシー」に似た能力 (ケーブルであれ何であれ接続されているので厳密には「テレパシー」ではありませんが) が存在するのであれば、送信ネズミは「意志」を受信ネズミに「送り込む」ことでご褒美をゲットするチャンスをアップさせることが可能です。もちろん「意志」を送るだけではなく「キャッチ」する能力も必要です。
~ 実験結果 ~

今までは自分の能力 (LEDライトがついた方が当たりと学習すること) だけでご褒美がもらえましたが、これからは共同作業です。2匹同時に正解して初めて完全なご褒美がもらえます。
しかし当たりを知るのはアメリカの送信ネズミのみ、ヒントを得られない (LEDライトがともらない) ブラジルの受信ネズミは運任せであり、共同作業であることからご褒美をもらえる確率は平均して50%を超えることはありません (送信ネズミも正答率が100%ではないため)。
ここではじめて送信ネズミは受信ネズミの存在が気になりはじめるはずです、「当たり」レバーがどちらか教えてあげなければ、と。「右を引け!」「今回は左が正解だ!」そんなことが可能であれば、の話ですが。
そしてその能力は現実に存在する可能性が示唆されています。
正解のレバーを知る手掛かりのない受信ネズミ、ただの運任せでは50%前後、しかし、この共同作業による実験をすると正答率は60%から最大72%に飛躍的に向上したからです。
これをもって単純に「テレパシー能力」は存在する、と言い切るのはいささか乱暴ですが、一つの実験としてとても興味深いものではないでしょうか。
<参照サイト>
●Mail Online
●NewScientist life
<この記事のURL>
http://umafan.blog72.fc2.com/blog-entry-848.html
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