■Octopoteuthis deletron■

「深海イカのオスはバイセクシャル?」とナショナル・ジオグラフィックの記事としては刺激的なタイトルで話題になっているのは、深海に生息する小さなイカ、キタノヤツデイカです。
このイカ自体、詳しく知りませんが、ヤツデイカの仲間なのでイカの仲間としては珍しい8本足 (腕) のはずです。
ヤツデイカも生まれてしばらくの間、通常のイカと同じ10本の足がありますが、大人になるまでに食腕2本を失うためにタコと同じ8本になってしまいます。

さて、そんなことはどうでもいいと思いますが、気になるのはこのイカがバイセクシャルだといわれる所以です。
いわゆる繁殖シーズンになると異性を引きつけようとあの手この手を使う生物はたくさんいます。人間と同様に男女とも相手選びは慎重な生物も珍しくありません。
イカの中でもコウイカのように華麗に体色を変化させてパートナーを見つける光景は有名です。

(優雅なコウイカの交尾)
しかし、このキタノヤツデイカの場合、同種であるキタノヤツデイカであれば誰でもいいというのです。
「誰でもいい」が、たとえば男性側からみて女性なら誰でもいい、といういわゆる守備範囲が広い (もしくはストライクゾーンが広い) というのであればそう珍しくありません。
しかし、かれらの場合、「誰でもいい」の守備範囲が「男性」も含まれます。つまり、人間で言うところのバイセクシャル、どっちでもオーケーです。
その理由の一つが深海で異性に出会うチャンスが極めて低く、かつ真っ暗でよく見えないので一か八かの相手選びのためだといいます。
オスは交尾の際、自分の持っている精包を相手に渡して完了ですが、相手がオスの場合であっても、つまり至近距離であっても相手がオスかメスかの判別ができず虎の子の精包を渡しているという疑惑が浮上しています。

(ツツイカの交尾)
というのもメスだけがオスからもらって体につけているはずの精包を、メスと同じ割合でオスも体に付けられていることが調査の結果判明したからです。
交尾を終えると死んでしまう生物はたくさんいますが、このキタノヤツデイカもそのようなはかない生物のようです。
精包を渡すチャンスは一生でただの一度だけ、たとえそれが子孫を残すことができない (生物学的に) まったく無意味な交尾であっても、精包を渡し終えたオスは死んでしまうようです。
擬人的に考えると、なんとなく不憫に感じます。
ですが、ここまで滅びずにうまくやってきてるわけですし、相手がオスだろうがメスだろうが交尾が成功したと信じ満足感に浸りながら死んでいくわけですし、人間が同情するほど悲しいイカ人生ではないようです。
<参照サイト>
● ナショナル・ジオグラフィック
<この記事のURL>
http://umafan.blog72.fc2.com/blog-entry-794.html
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