■Dog devouring tree■

ほんと久方ぶりの更新です。仕事が一段落ついたので、これからはまた更新できるかな、とは思います。
~ ハエトリソウ ~
久しぶりの未確認植物 (UMP) のお話です。
アメリカ原産のハエトリソウ、食虫植物の代表的な種ですが、18世紀半ば、はじめてヨーロッパに伝えられた頃には、科学者はこの植物の存在を全く信用しなかったといいます。
未知の大陸から帰国した人々の土産話は大げさなものが多く、あり得ないような動物たちも数多く報告されるのが常でした。
ハエトリソウもそういった動物たちと同様、土産話として「創作」されたものと信じて疑いませんでした。
しかし、ハエトリソウは実在します。現在では日本でも安価で手軽に手に入れることが出来ます。
~ ニカラグア湖とオオメジロザメ ~
さて、今日の舞台は中央アメリカのニカラグアです。
ニカラグアにはこの国最大にして中南米で2番目に大きな湖、ニカラグア湖があります。このニカラグア湖には巨大なサメが生息していることで有名です。
以前には淡水に生息する固有種のサメと考えられ、Lake Nicaragua shark (Carcharhinus nicaraguensis) と固有名で呼ばれたり、学名なども存在しますが、実際はオオメジロザメです。
オオメジロザメは最大級のものでは体長3メートルを超す巨躯 (きょく) に成長し、かつ川や湖などに入り込むことが可能であるため人間にとっては非常に危険なサメです。
ニカラグア湖では毎年何人かが、このサメに襲われて負傷しているといわれており、死者も出ています。
とはいえ、2~3メートル級に成長しているオオメジロザメが少ないことと、獲物として人間は大きすぎることから襲われることは希であり、ニカラグア湖でこのサメの犠牲になっている陸上の生物では犬のほうが格段に多いといわれています。
このニカラグア湖周辺ではこのサメの他にも犬を狙っている生物がいるといわれています。
~ 犬を貪る木 ~
19世紀末、このニカラグア湖の周辺湿地帯の植物を、飼い犬を連れて調査していたナチュラリスト、ダンスタンはある日とんでもないものに遭遇したと伝えられています。
いつものように、飼い犬と共に森の植物を調査していたダンスタン、心地よい鳥や昆虫の鳴き声だけが森の中に響きます。
そんな静かな森の中を、突如、飼い犬の悲鳴が響き渡りました。
ダンスタンは悲鳴の聞こえたほうへと駆け寄ると、そこには信じられない光景が、、、
ロープのような根と繊維状の蔓 (つる) がダンスタンの飼い犬をしっかりと押さえつけていたというのです。
蔓草に覆われているようなその真っ黒な木は、表面からネバネバした粘液を分泌していたといいます。
ダンスタンは悲鳴をあげる飼い犬の元へ駆け寄ると、持っていたナイフで蔓を切り裂き、犬を救出しました。
飼い犬の体を調べると、その植物に血を吸われた跡が残っていたといいます。
ダンスタンは現地の人々にこの植物について訪ねてみると、この一帯では有名な食虫植物であり、「悪魔の罠」と恐れられているとの情報を得ました。
~ おとぎ話かそれとも、、、? ~
常識から考えて、とてもありそうにない植物のような気がします。
食虫植物は栄養素の少ない土地で、土からだけでは不十分な栄養素を動物から補う、というのが本来の目的で、それ故、それほど大がかりではなく、小柄で力の弱い昆虫をターゲットにしています。
大きなウツボカズラなどには希にカエルやトカゲ、ネズミなど、小型の脊椎動物が落ちて死んでしまうこともありますが、「犬」は体も格段に大きく、力も大変強い動物です。
こんな大きな動物を捕まえ続けないと生計を立てられない植物が果たして存在するのかというと首をかしげたくなります。
ではダンスタンは土産話にこの植物を「創作」したのでしょうか?
ダンスタン自体、どんな人か、そもそも実在したのかさえ分からないのですが、彼の飼い犬を捕らえた描写がないことから、ほんのわずかばかり実在する可能性も良心的に考慮してあげたいと思います。
というのも、ダンスタンは植物が飼い犬を捕らえる瞬間を見たわけではないので、考える余地が若干あるのではないか、という意味です。
そういった食虫植物が、通りがかった犬を能動的に押さえつける、といった動きは無理にせよ、なんらかの動物の好む分泌物を出し動物をおびき寄せるという方法は十分可能です。
その分泌物を舐めていると、複雑に絡み合った蔓に体が引っかかったりします。蔓にはトゲがあり、無理に外そうと暴れまくると、蔓は次から次へとどんどんまとわりついていきます。
つまり、「悪魔の罠」という名の通り、「罠」であり、動物自らが暴れることにより外れなくなってしまうというからくりです。
蔓についているトゲの先には動物の体液を吸い取る仕組みがあり、痛みと疲労で身動きの取れなくなった動物が往きながら体液を吸い取られてしまうというわけです。
ハエトリソウを否定した科学者が、実在したことを知ってどれだけ驚いたかは想像に難くありませんが、この悪魔の罠 (デビルズ・スネア) が実在したら世界中の人々が腰を抜かしそうです。
<参考文献>
● the UneXplained (Dr Karl P.N.Shuker)
● SHADOWS IN THE SEA (Thomas B. Allen)
<この記事のURL>
http://umafan.blog72.fc2.com/blog-entry-741.html
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ハエトリ草に一本のソーセージが入っていた。あたかもくわえているかのよう。
子供の説明・「だって、食べそうだったから」
枯れました★
…実話です。別に暑さにやられているワケではありません。
>>
こんな木があるなら恐ろしいですがすごく見てみたいです、
どんな木なんでしょう??
(・o・)想像すると楽しいです。
古式ゆかしいじゃないですか。
最近、香山滋の作品をダウンロードしましたが…タイミング良すぎです!
でも、もし実話だったとして正体は何だったんでしょうね!?
お仕事ご苦労様です!!
いや~まるでパニック映画に出てくるモンスター植物のようですよね。
こういう話を聞くと、やっぱり植物も生き物だなぁと実感します…。
ウツボカズラって、ナスのような形で中は空洞で蓋のようなものがついている植物ですよね?その中に水を溜めているんでしたっけ。
子供の頃、クローバーくらいの大きさのオジギソウ?(ハエトリソウ?)みたいなので遊んでいました(笑)触れると口を閉じるのでおもしろかったです(笑)
木は人を襲わない…と考えているのは人間だけですからね。自然界に我々の常識を超越した植物が存在していてもおかしくはないかも。
ぜひ藤岡弘探険隊に調査してもらいたいです。
いやはや俺も、(さすがに植物が犬を捕らえるのは無理だろう)と思いましたが、
後半の説なら無いことも無いかなぁ?という感じですね。
人間対野犬では人間は絶対に犬には勝てないそうです。
そんな犬をおびき寄せ、栄養分とするとは・・・・・。
まぁ、何故に犬かってことが一番不思議です(笑)
死にそうですが、大丈夫です、もう少しで復活します!!!
(って遅い ^^;)
お仕事がんばってください (^-^)ヾ
ハリーポッターにこのような気がでてきたような?これを題材にしてるんですかね?
二重投稿になっていたら消してください。個人的に湿地帯に水を飲むためにやってきた鹿などの動物を捕まえるための人工的なトラップのように思います。
人なら鹿などの動物を罠でとらえて食べたり、毛皮としますし、つるなどで罠をこしらえば彼らが罠とわ思わないはずです。
ねばねばした液体ですが鹿など捕まえたい獣の糞や尿などを混ぜたもので、その臭いで彼らの仲間がよく訪れる人間が来ない安全な場所(テリトリー)だと思い込ませる効果があるのだと思います。(愛犬はその獣の臭いに刺激されて狩猟本能に火がつき運悪く罠にかかってしまった。また、ニカラグアに生息しているコヨーテやジャガーが仮に集落に悪さをしていたらを餌となる獲物の汚物の臭いでおびき寄せて退治する目的があったのかもしれない)
また、恐らくダンスタンは
「彼らが仕掛けた罠に愛犬がかかってしまった。その光景はまるで木が愛犬を丸呑みしてしまったようだった。」
などとその事実の出来事を例えを使って表現で人々に伝えた事があだとなり、語り継がれるうちにいつの間にか変化して「悪魔の罠」が誕生してしまったのかもしれません。