■Velevet worm (Onychophora)■

今月は超多忙のため、更新が厳しい状態になっています、申し訳ありません。
今回は書く時間がないので、リクエストをいただいており、以前にすでにほとんど書き置えていたカギムシにします。
興味のない人にとってはミミズやイモムシ、ムカデなんかとほとんど変わらない生き物に写ってしまいそうですが、どうしてどうして、ずいぶん不思議な生き物です。
たいていのものは大きくても10センチを越えるほどと、それほど大きな生物ではありませんが、コスタリカのものには20センチを越える巨大なカギムシも存在するそうです。
一見すると蝶とか蛾の幼虫、つまりイモムシとかアオムシとかそういったものに見えてしまいますが、彼らとは異なり、ずいぶんと立派な「足」がたくさん生えています。

それではムカデやヤスデの仲間でしょうか?しかし、かれらような細い足ではありません。人間の赤ちゃんの指のようなぷっくりふくらんだ足で、関節もありません。
足のあるミミズのようにも見えますが、ミミズやゴカイの仲間のような体節がありません。つまり環形動物 (かんけいどうぶつ) でもありません。
かれらカギムシは、他の見慣れた動物のいかなる仲間にも属さない、有爪動物 (ゆうそうどうぶつ) という珍しい生き物で日本には生息していません。
あまり動きが速くなく、ヤスデのように腐葉土や屍肉をあさっていそうな感じがしますが、完全な肉食です。
獲物は昆虫が主ですが、彼らよりも動きの遅い昆虫はかなり小柄なものに限定されますし、追いついたところで特別に獲物を押さえつけられるような付属肢もありません。あんな肉球みたいな足でつかまれたって昆虫は気持ちいいだけです。
しかも羽のある昆虫ですから、捕まえるのはずいぶん大変なはずです。
よく絶滅せずに今まで生きていた、と感心してしまいますが、かれらはとっておきの武器を持っているので、狩りは想像するほど大変ではないのです。

頭部の両端にネバネバの液体を飛ばす器官がついており、これを獲物に向けて噴射します。接着剤のようなこの液体をかけられると、昆虫は身動きが取れなくなってしまいます。
獲物の動きを封じると、ゆっくりとやってきて、カギムシのお食事タイムです。獲物を押さえつけるような器官はありませんが、獲物が身動き取れなければ問題ありません。
カタツムリの甲羅も簡単にかみ砕いてしまう「歯」で、昆虫の固いクチクラも易々とかみ砕いて食べてしまいます。
この口、パイナップルの輪切りのような形をしており、お気づきの方も多いはず、かつてクラゲの一種と勘違いされ「ペユトイア (Peytoia)」なる名前までつけられていたアノマロカリスの口の形を彷彿とさせます。


現在でこそ有爪動物はカギムシだけですが、奇妙な姿の動物がひしめいていたカンブリア紀には、有爪動物に分類されている生物もいくつか見つかっています。
ハルキゲニアとアユシェアイア (アイシェアイア) で、特にアユシェアイアとは、ずいぶんと姿が似ています。
大げさな表現をすれば、カギムシは時空を越えて存在している、不思議な生物なんですね。
<この記事のURL>
http://umafan.blog72.fc2.com/blog-entry-740.html
↓気に入って頂いた方はクリックして頂けると嬉しいです
人気 blog ランキング でオカルト・ホラーサイトを探す
>> FC2 ブログランキング (オカルト・ホラー)
>> 面白サイトランキング
(関連)
■ 誤認・絶滅動物
■ 不思議な生物リスト
■ アノマロカリス Part I, Part II
■ 歩くサボテン ~ ディアニア・カクティフォルミス
■ カンブリア紀の怪物 フルディア・ヴィクトリア
■ 妖精エビ (アノマロカリスのような新種のエビを発見)
■ 装甲イモムシ ~ ラシアン・アーマード・ワーム
■ 絶滅超巨大カゲロウ ~ メゾサイロス
■ ロシアの漁師、宇宙人食べる
■ ロシアで奇妙な生物発見?
■ 巨大ザリガニ、タスマニアオオザリガニ
■ 中国の宇宙飛行士はミルワームが主食?
■ 深海で新種のカニ、発見される ~ イエティ・クラブ
■ スカイフィッシュ
UMA一覧へ
トップページへ
キモいよー
生物学のカギに成るムシ=カギムシ
今日は日食だー(黒|カギムシ関係無いじゃんw
更新ありでした~更新がんばですb
初めて聞きましたよ!!!
面白いとは思うが
もし自分が生で見たら卒倒するだろうなww
でも歩き方はほんの少しだけ愛らしいww
虫は苦手だけど…不思議な生き物は神秘的で素敵ですよね!
お仕事忙しいようですが、お体を大事になさって下さいね!
ナムさんありがとう御座います。
この不思議さは良い意味で癖になっています。
こんなん数mもあったら…人類、ピンチ?!
でも見れば見るほど不思議な生物に見えてきませんか?それともやっぱキモいだけですかね(笑)
更新はそのうち、、、今月は無理そう、、、(悲)
今月を乗り切れば来月は仕事が少し楽になる予定ですが、ほんとに楽になるかは分からず、、、楽になることを祈っております。
それとも、もっと他にもあるのでしょうか??
口元・長い触角(?)などなど、
本当にアノマロカリスを彷彿とさせますね。
狩りの方法といい、その外見といい、
面白い生物ですね!
まるでウルトラマンに登場する怪獣みたいですね。
粘液を浴びてウルトラマン大ピンチ!とか(笑)