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古代のダイオウイカ Part II トゥソテウティス・ロンガ

■古代のダイオウイカ Part II トゥソテウティス・ロンガ■
■Extinct giant squid Tusoteuthis longa



~ イカの化石、タコの化石 ~

タコやイカなど頭足類は貝の仲間ですが、貝殻を脱ぎ捨て発達した筋肉で海の中を縦横無尽に泳ぎまわることができます。

その代わり全身が軟体部なため化石化することが滅多にありません。

特にタコは、口に当たるクチバシのようなカラストンビと眼球の回りぐらいしか固い組織を持っていません。固いといっても骨でもなければ軟骨ですらありませんから化石化することはあまりありません。

つい先日、そんな軟体部だらけのタコが、中東レバノンの9500万年前の地層から、生前の姿そのままに全身化石化されたものが発見されて話題になりましたが、わずかに2例目だとか。



そういった事情ですから、腕を含めた長さが最大で3メートルを超えることがある現世種最大のタコ、ミズダコ (ジャイアント・パシフィック・オクトパス) と同等、もしくはより大きなものが過去に存在したかどうかは現時点では藪の中です。

今後も発見されることはあまり期待できそうにありません。

イカはどうでしょう?イカはタコよりは「化石化」という点では”マシ”な体つきをしています。

イカはカラストンビに加え、イカとタコの唯一の違いでもある吸盤の中の「ツメ」や、貝殻の痕跡 (軟骨) が外套の中に残っている点などなど、キチン質の固い組織がタコと比べ少しばかり多め持っています。


(軟体部やかぎ爪まで化石化したベレムナイト
ベレムノテウシス, belemnotheutis)
"Fossils" Cyril Walker and David Ward より

イカの軟甲とはイカの外套の中に入っている、薄く細長いプラスチックのような棒状のもので、みなさんもご存じでしょう。

前述の通り、過去にどれだけ大きなタコが存在したか、現時点では知るよしもありませんが、少なくともイカの仲間には現世最大種のダイオウイカコロッサル・スクイッド (ダイオウホウズキイカ) 級の巨大イカが存在したことが分かっています。

トゥソテウティス・ロンガです。

~ トゥソテウティス・ロンガ ~


(トゥソテウティス・ロンガの軟甲)

以前に「古代のダイオウイカ」と称して直角貝のエンドセラスを紹介しました。

エンドセラスの仲間やカメロセラス (カメロケラス) には体長が10メートルを超える化け物のようなものが存在していましたが、残念ながらイカではありません。

 
(巨大直角貝、体長10メートル、カメロケラス)

現世のイカと同じように外套の中に殻 (の痕跡) をしまいこんだものとしては前記のトゥソテウティス・ロンガ (Tusoteuthis longa) が現在知られている絶滅種のイカでは最大と考えられています。

100年以上前から知られている巨大イカで、非常に名前が覚えにくいのですが、巨大イカファンは是非おさえておきたい名前です。

トゥソテウティスは白亜紀の海に生息した巨大イカです。外套長は2メートルを超えると考えられ、腕を含めた全長は6~8メートルぐらいになると考えられています。

ダイオウイカのように食腕が長いタイプのイカであれば、10メートル以上になるかもしれません。

と、大きさに関してはちょっとあいまいですが、これは全身が化石化されたわけではないからです。

トゥソテウティスの化石化する部分は、前述したイカの軟甲部分だけです。

現世種から考えて、「イカの軟甲の長さ≒外套長」ですから、それに頭部と腕の長さを推測して、おおよその全長を割り出しているというわけです。

~ 食べられ役 ~


(巨大イカファンが夢見る想像図)

さて、これだけの大きさですから、巨大イカファンにとっては「海の覇者」であったと信じたいところですが、そうでなかったことは状況証拠から明かになっています。

というのも、トゥソテウティスの軟甲が見つかるのは、ほとんど巨大硬骨魚や巨大海棲爬虫類の胃の中で、かれらの化石と一緒に見つかることが多いからです。

つまり食べられていたということです。


(ダイオウイカの軟甲)

トゥソテウティスの生きた時代は陸上では恐竜たちが、空には翼竜、そして海には巨大海棲爬虫類、巨大硬骨魚たちがうごめく白亜紀です。

同時代に生きた体長10メートルを軽く超すティロサウルスモササウルスらの巨大海棲爬虫類が相手では、外套長2メートル、全長10メートルを超す巨大イカであっても、分が悪かったことでしょう。

トゥソテウティスの化石はなんらかの捕食者によって食べられた状態で見つかることが多いですが、逆にいえば食べられないと化石は見つかりにくい、ともいえます。

つまり、ティロサウルスらも襲うのを躊躇するほどの巨大なトゥソテウティスが存在したとしたら?

猛者がうごめく海を悠々と泳ぎ回り化石化していないトゥソテウティス・ロンガが存在したかもしれない、と巨大イカファンは都合よく考えてみたくなるものです。

<参照サイト>
National Geographic

<この記事のURL>
http://umafan.blog72.fc2.com/blog-entry-717.html

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コメント
この記事へのコメント
トゥ、トゥトゥトトトトトゥっ、頭足手討ちにするモンな?
烏賊や蛸でも丸ごと化石になるんですねぇ!!
せいぜい嘴や甲角くらいじゃないの?って漠然と思ってましたのでいい勉強になりました。
え~と、それで名前がトゥ、トゥトゥトトトトトトトトト…流石にクドい(苦笑)
2009/04/07(火) 14:40:00 | URL | 宇宙厭人ゴリ #-[ 編集]
>宇宙厭人ゴリさん
タコの化石は少ないとは思っていましたが、今までに1個体しか化石化されていない、というのは驚きましたね。

で、宇宙厭人ゴリさんのみ、トソテス・ロンガで覚えてください!!
2009/04/07(火) 16:39:15 | URL | ナム #-[ 編集]
こんにちわ
イカやタコって昔は貝殻着てたんですか・・
やどかりみたいなイメージなんですかね?
勉強になりました。
2009/04/09(木) 16:01:31 | URL | vero #6GgKOieI[ 編集]
>veroさん
veroさん、はじめまして。

殻を外にまとった頭足類、現世種だとオウムガイ、絶滅種だとアンモナイトや直角貝を見てみると想像しやすいかと思いますよ。
2009/04/13(月) 16:29:48 | URL | ナム #-[ 編集]
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