■ジャイアント・アイソポッド (ダイオウグソクムシ) PartII■
■Giant isopod■
以前に、新江ノ島水族館でジャイアント・アイソポッドの写真を撮ってきたので、せっかくですから載せておこうかと思います。
(特大ジャイアント・アイソポッド)
~ 海の魔物 ~
(10m、450キロのダイオウホウズキイカ)
最近、本当にごく最近になって深海の不思議な生物たちを映像で見ることができるようになりました。
しかし、一昔前は、深海は高圧でエサもほとんどないはずなので生物はほとんど存在しないだの、逆に、クラーケンやシーサーペント (巨大な大海蛇) が棲んでいるだのいろいろと言われてきました。
それほどまでに海、特に深海は謎と神秘に包まれた領域だったわけです。
航海技術が飛躍的に発達した中世以降、船乗りたちの話から、海にはクラーケンやシーサーペントが棲んでいるものと信じられていました。
彼らは滅多に姿を現さず、それ故、彼らの住処は深海であるに違いないと考えられました。
しかし、それは決して的はずれな推測ではありませんでした。
クラーケンは船をも沈ませる頭足類の怪物ですが、現在ではダイオウイカやダイオウホウズキイカ (コロッサル・スクイッド) に遭遇した船乗りたちが、土産話に花を咲かせ、少々誇張したものではないかと考えられています。
大海蛇、シーサーペントも当時の遭遇スケッチから、とりわけ巨大に成長したリュウグウノツカイが含まれていることは確実視されています。
(リュウグウノツカイはシーサーペンとの正体のひとつです)
情報網の発達した現在でも、かれらが捕獲されたニュースはごくわずかしかありません。
それもそのはず、ダイオウイカもダイオウホウズキイカも、そしてリュウグウノツカイもすべて深海に拠点を置いているからです。
深海に興味を抱いたのは中世以降というわけではなく、ずっとずっと昔の、紀元前にさかのぼります。
~ アレキサンダー大王の海中散歩 ~
(中性に描かれた、アレクサンダー大王の海中散歩のイラスト)
アレキサンダー大王 (アレクサンドロス大王) はご存じでしょう。
言わずとしれた、マケドニアの伝説的英雄で、インド遠征時には、幻獣バジリスクを退治した、などといった神話にまでもたびたび登場します。
エジプトから西インドまで広大な帝国を築いたアレキサンダー大王ですが、なんと彼は陸地だけでは飽きたらず、海にまで手を広げたという逸話があります。
というのも、アレキサンダー大王は90メートルの鎖のついた鉄とガラスでできた潜水艇を持っていたといわれているのです。
アレキサンダー大王はそれに乗り込み、ペルシア湾に潜り、巨大な魚を始め、色とりどりの魚に遭遇したと言い伝えられています。
しかし、当時の技術で90メートル潜れる潜水艇というのはとうてい考えにくく、おそらくこの話は後世に創作されたものと思われます。
しかし、インド遠征時には、インド原産の珍しいオウムなども国に持ち帰ったと言われ、未知の動物たちにも大いに興味を抱いていたようです。
そんな彼のことです、何がいるともしれない海のそして深海の神秘にも惹きつけられていたことでしょう。
~ ジャイアント・アイソポッド ~
(手前のオオグソクムシもかなり大きいのですが、ジャイアント・
アイソポッドと比較するととても小さく見えます)
さて、今回の主役、ジャイアント・アイソポッド (ダイオウグソクムシ)、石をひっくり返すと慌てふためき右往左往する、あのダンゴムシやワラジムシの仲間です。(詳しくは ジャイアント・アイソポッド Part 1 の記事をご参照ください)
40センチも50センチもあるジャイアント・アイソポッドがダンゴムシの仲間とはにわかには信じがたいと思う人もいるかもしれませんが、冷静によく見てみると体のつくりはそっくりです。(ただし、ジャイアント・アイソポッドは丸くなることはできません)
ジャイアント・アイソポッドが公式に発見されたのは19世紀の末になってから、アレキサンダー大王の時代はもちろんのこと、中世になっても少なくとも広く知られた存在ではなかったことでしょう。
そんな時代に、もしも一匹だけ、この体長が40センチとも50センチとも言われるジャイアント・アイソポッドが捕獲されていたとしたら?
噂が噂を呼び、クラーケンやシーサーペントに加え、海の魔物がもうひとつ創造されていたかもしれません。
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特に甲殻類の仲間であるグソクムシはインパクトがあると思います。さらに大型ともなればなおさら。
でも動きは緩慢で、愛嬌のある顔はなかなか可愛いものです。
今でこそ割と知られた生物となっていますが、知らない人(特に節足動物が苦手な人)が偶然目にしたら、とんでもない怪物に見えるのでしょうねw
前回水族館へ赴いた時に、特大グソクムシはおいてなかったので、いずれ見てみたいものです。
あのダイオウグソクムシなんですが、たぶん8月の深海生物展のためだけに展示されていたような気がするんで、今はいないかもしれません。でっかかったなー
瀬戸物みたいで床の間に飾りたくなるほど立派でした。
グソクムシはかわいく感じます?では仲間の、フナムシはどうでしょう?(笑)