■絶滅巨大キツネザル ~ パレオプロピテクス■
■Palaeopropithecus ingens■
~ レムリア大陸 ~
「幻の大陸」と聞いて思いつくものは?
一般的には、アトランティス大陸、そして学研のオカルト雑誌、月刊ムーでおなじみのムー大陸などがよく知られた存在かと思います。
上述したアトランティス大陸やムー大陸ほどの知名度はありませんが、同系列でレムリア大陸 (Lemuria Continent) が語られる場合があります。
大西洋 (または地中海) にはアトランティス、太平洋にはムー、そしてレムリア大陸はインド洋に浮かんでいました。
ファンタジー的なアトランティスやムーと異なり、レムリアには超古代文明も人類も存在しません。
(太平洋に浮かぶムー大陸)
その代わりといってはなんですが、緑が生い茂るレムリアの自然には、見たこともない大小様々なキツネザルやジャコウネコなどが暮らしていました。
人類がまだ存在していないレムリアは、動物にとってまさに楽園といえる土地でしたが、アトランティスやムーと同様、いつしか海底深く消え去ってしまったといわれています。
~ キツネザルの大陸 ~
このレムリア大陸、今でこそほとんどオカルト本にしか登場しませんが、元々は著名な動物学者フィリップ・ラトリー・スクレーター (Philip Lutley Sclater) が唱えた説です。
アトランティスやムーとは根本的に異なる発想で登場したもので、本来、オカルト的要素は全くありません。
(レムリア大陸)
レムリア (Lemuria) という名はキツネザルの英名、レムール (leumur) から取られた言葉で、つまりレムリア大陸とは「キツネザルの大陸」という意味です。
現存するキツネザルは、マダガスカル、そしてシーラカンスでおなじみのコモロ諸島など、マダガスカルとその周辺の島にしか棲息していません。
また、キツネザルはマダガスカルにしかいませんが、例えばスローロリスでおなじみのロリスの仲間など、キツネザルと同じ原猿類 (げんえんるい) は、東南アジアや中央アフリカ、そしてインドの南端にも棲息しています。
(ロリス)
スクレーターは「すべての動物は、現在の棲息地域にもともと発生した」という考えに基づいており、キツネザルをはじめとする原猿類の生息域が散らばっていることを不思議に思いました。
そこで考え出されたのがレムリア大陸です。
「かつてマダガスカル、インド、東南アジアはひとつの大陸であったはず」と仮定したのです。
レムリア大陸は何らかの原因でなくなってしまいましたが、マダガスカルや東南アジアの諸島にその名残があるというのです。
つまり、スクレーターの理論によれば、レムリアの存在は必然的でした。
レムリアの動物層はもちろん現存するマダガスカルの不思議な動物の祖先たちであり、つまりレムリア大陸とは巨大なマダガスカル、「マダガスカル大陸」と言い換えることが出来るかもしれません。
一時は優勢を誇ったレムリア大陸仮説、しかし、キツネザルの化石から原猿類の分布は、このレムリア大陸を持ってしても説明のつかないことが分かってきました。
原猿類の化石は、レムリア大陸をどうつなげても説明のつかない、南米やヨーロッパなどでも見つかり、さらにプレートテクトニクス理論によってとどめを刺され、脆くも崩れ去ってしまいました。
~ パレオプロピテクス ~
(ギガントピテクスの超特大の顎の化石
Fossils / Cyril Walker and David Ward 著 より)
さて、スクレーターが考え出したキツネザルの夢の楽園、レムリア大陸は存在しませんでしたが、かつて現在よりも遙かに多くの種のキツネザルが存在していたことは化石で分かっています。
そしてその中にはキツネザル界の ギガントピテクス ともいえる巨大キツネザル、パレオプロピテクス (Palaeopropithecus) やメガラダピス (Megaladapis) がいました。
霊長類最大の化石種、ギガントピテクスと比べるとさすがに分が悪いですが、小型のものが多いキツネザルの中では規格外の巨体を誇ったパレオプロピテクスとメガラダピス。
体長は1.5~1.8メートルと人間ほどもあり、パレオプロピテクスにいたっては、オランウータンを軽く凌駕し、まさにゴリラにも勝るとも劣らない、体重200キロを誇ったともいわれています。
かれらはキツネザルの仲間ですが、その姿はキツネザルであり、ナマケモノのようであり、そしてコアラのようであったと考えられています。
動きは極めてゆっくりと考えられ、イメージ的には巨大なナマケモノのようだったかもしれません。
樹上性の巨大キツネザル、パレオプロピテクスとメガラダピスは人類による森林伐採、乱獲により今からわずか500~600年ほど前に地球上から姿を消してしまいました。
~ マダガスカルのUMA ~
(インドリ)
さて、不思議の島、マダガスカルにもいくつかの獣人伝説があります。
キツネザルと同じ原猿類に属するインドリという生物がいますが、現地の人々が言うには、このインドリによく似た、しかし人間ほどもある巨大なインドリが森の奥で二足歩行しているのを見かける、というのです。
巨大インドリはハンターが投げた槍を手づかみでとらえ、逆にハンターに向けて投げ返してくるというのです。
インドリは原猿類最大種のひとつですが、それでも体長は1メートルにも遠く及ばず50センチ程度しかありません。その大きさから、決してインドリを見間違えたものではないでしょう。
槍を手づかみでとらえ投げ返してくる、などという超人的な芸当はとうてい信じがたいものですが、その姿が「巨大なインドリ」と形容されているのはとても興味深いものです。
オンバスやトレトレトレトレなど、人間大かそれよりも大柄といわれるマダガスカルの獣人、それはもしかしたら絶滅したと考えられているパレオプロピテクスやメガラダピスを目撃したものかもしれません。
<この記事のURL>
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バオバブは有名でしょうがその他にも形も生態もよそに類を見ないものがたくさんあります。
またマダガスカル人もいわゆるアフリカ系ではなく東南アジア系、いつの頃か大航海してやってきたという不思議。
変わった物好きにとって興味の尽きない島がマダガスカルです。
いつか一度は行ってみたい。
レムリア大陸という名前は初めて聞いたので、びっくりしてしまいました。しかもキツネザルの大陸…存在してほしかったなぁと思いますよね。あと、恥ずかしながら“原猿類”ていう種類も初めて知りました^^;
槍を投げ返す巨大インドリ。
想像するとすごい迫力!でもちょっと怖い(笑)しかも二足歩行。ナムさんはいると思いますか??
最近は近代化により森林破壊、キツネザルをはじめとする動物の密猟が盛んになってしまい、不思議の国も終わってしまいそうで残念です。
巨大インドリ、たぶん動きはかなり遅いと思うんですよ。ナマケモノと大差ないと思います。
今は自然も少なくなってしまったので、未発見の大型のキツネザルが生き残っている可能性は極めて低いと思いますが、少なくとも500年ほど前までは存在したといわれているぐらいですし、そこら辺のUMAと比べれば生き残っている確率はありますよね。
ところで、Outlookの調子が悪いなら、とりあえず直るまでwebメールで代用したらいいんじゃないですか?
大型の原猿類がいたなんてファンタジーですぅ(´Д`)ハフゥ♪
この間のNHKのゴブリンシャークも幼体じゃなく成体が泳いでるのを見たかった(T_T)
UMAは充分にファンタジーなんですけど、そういう話になると、いろんな生物が観たくて<地球最後の日>まで生きてみたい見届けたいと思うのは私だけ?
でもまー面白いっちゃー面白いのがこういった本のいいところ。あんまり目くじら立てて否定するのも大人げないですし、ファンタジーとして読めばそれなりにいいと思うんですけどね。
で、ゴブリンシャーク、テレビは相変わらずつけないので見ていなかったんですが、先ほどYouTubeで見てみました。ほんとエイリアン的に顎が伸びますねー
私ゲームが好きなのですが、某ゲームでレムリアという島を探している、スクレータというキャラがいました。この記事見たときとても驚きました・・・。
ゲームもよくUMAが敵などとしてでてますよね。マイティコアとかクラーケンとか。
わたしもTVのゴブリンシャークみました!
もともとこの鮫を調べていたときにここを見つけたんです。あごの動き、感動しました・・・。
スクレータがレムリア大陸を探す、なんて、そのままなんですねー レムリア大陸の話を最初に知っていてゲームをしてもけっこう驚くかもしれませんね。
ゲームでよく見るのはやっぱりクラーケンですかね、ボスキャラで出てくるときもありますよね。イカとかタコが多いですが、イルカのクラーケンもみたことがあるような気がします。マイティコアはマンティコラと同じですか?
で、ゴブリンシャーク、僕はみてなかったのでYouTubeでちょこっとだけ見ました。