■世界最大の寄生植物、ラフレシア・アーノルティ■
■Rafflesia arnoldii■
(ラフレシア・ケリー 一回り小型のラフレシア)
~ 牛喰い植物現る ~
(この木が牛を襲ったと、、、
※画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
少し前、インド南西部のカルナタカ州、ベルタンガディ (Beltangady) という村で「ウシを襲った木」が現れたと話題になりました。
突然、木が仔牛に襲いかかり持ち上げたというのです。木はしっかりと牛を押さえつけていたといいます。
目撃した村人たちがテレビの取材に真剣に答えており、とても興味深い話なのですが、信憑性に関してはクエスチョンマークといったところです。
さて、この木の真偽はともかくとして、見かけだけならラフレシアほど「人喰い」を彷彿とさせる植物はないでしょう。
今回はラフレシアを見ていきます。
~ ラフレシア ~
血を思わせる毒々しい赤にまだら模様の斑点、この分厚い花びらはまるで怪物の舌のようです。
人間の手も簡単に入ってしまう中央にぽっかり開いた穴は、この舌をしまい込む怪物の口を思わせます。
そして、ラフレシアから放たれる死臭は、ラフレシアの手に落ちた犠牲者の臭いを彷彿させるかも知れません。
人を襲う植物が存在するとしたら、その植物はきっとこんな花を咲かせるに違いない、ラフレシアはそんな気持ちを抱かせる花です。
~ 史上最大の花 ~
(ラフレシア・アーノルディの動画
※画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
史上最大の花として有名なラフレシアですが、実は以前に紹介した死臭花、ブンガ・バンカイ (スマトラオオコンニャク) に及びません。
ただし、ブンガ・バンカイの場合、花序 (かじょ) と呼ばれる小さな花の集まりで、大きなひとつの花を形成していますから、単独の花としてはラフレシアのほうが大きいことになります。
ラフレシアのつぼみは、花びらがキャベツの葉のように畳まれており、つぼみは開花したときの直径の1/3程度もある大きなものです。
(直径30センチほどになるラフレシアのつぼみ)
開花すると大きいもので直径は1メートル前後、重さ10キロになる巨大な花ですが、文献によっては直径2メートルなどと書かれている場合もあります。
しかし、2メートルのラフレシアが存在する場合、つぼみだけで直径が60~70センチもあることになり、花の重さも80キロぐらいになってしまいます。
さすがに2メートルというのはオーバーな数字のような気がします。
~ ラフレシア・アーノルディ ~
さてこのラフレシアという名前、これはラフレシア科の総称であり、一種類のみ存在するわけではありません。中には直径10センチ程度の小さなラフレシアも含まれます。
一般的にラフレシアとして紹介されるものは、もっとも大きな花を咲かせるラフレシア・アーノルディ (or ラフレシア・アルノルディ, Rafflesia arnoldii) です。
希にアーノルディと互角のラフレシア・ケイシ (Rafflesia keithii) やラフレシア・ケリー (or ケルリイ, Rafflesia kerrii) なども紹介されることがあります。
このラフレシア (Rafflesia) という名前は、1818年にラフレシアを発見した探索隊の隊長、トーマス・スタンフォード・ラッフルズ (Thomas Stamford Raffles) にちなんで命名されたものです。
種小名のアーノルディは、そのた探検隊の一員であり、実際にラフレシアを発見した人物であるジョセフ・アーノルド (Joseph Arnold) の名前に由来します。
~ 寄生植物ラフレシア ~
ラフレシアの大きな花はとても有名ですが、一方、その茎や葉がいったいどうなっているのか、イメージが湧かない人も多いのではないでしょうか。
あまりに花の印象が強すぎて、記憶に残っていないのかも、などと思ってしまうかもしれません。
しかし、ラフレシアの写真を見ても、やはり茎や葉は見あたりません。
まるでキノコのように地面や木の枝や根から、花だけがにょっきり生えてきているように見えます。
茎や葉はいったいどうなっているのでしょう?
実はラフレシア、寄生植物であり、茎や葉を持っていません。茎や葉の印象が残っていないのも当然だったのです。
ラフレシアはツル科の植物に寄生し、宿主 (ツル科の植物) から栄養を奪って成長するため、葉も茎も根も存在せず、ただ花だけを咲かせます。
宿主からの栄養だけで、直径2メートル、80キロの花を咲かせるとは思えず、こういったことからも、やはり直径2メートルのラフレシアというのは誇張された数字と考えられます。
~ 超レア ~
さてこのラフレシア、スマトラやボルネオなど東南アジアの密林にのみ自生し、もともと数が少ない上に開花期間は数日程度 (3~5日) ということもあり、なかなか狙って見に行けるような花ではありません。(ツアーなど存在するようです)
また、現時点では栽培方法など分かっておらず、人口飼育下のラフレシアを目にすることも出来ません。
ブンガ・バンカイ以上の幻の花といえるでしょう。
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