■プロジェクト・グリズリー■
■Project Grizzly■
※注: 記事内、映画のネタバレを含みます
~ グリズリーに魅せられし男 ~
コディアック・ヒグマやホッキョクグマと並び、世界最強のクマのひとつ、グリズリー (ハイイログマ) に魅せられた男の話です。
「プロジェクト・グリズリー」なるドキュメント・フィルムをご存じでしょうか?
そのタイトルを知らずも宇宙服のような「対グリズリー防護スーツ」を制作する男を、テレビで一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
この映画、配給元のアルバトロスの紹介ページで、「ドキュメンタリー (特殊キャラ系・変人)」にジャンル分けされるひどい扱われようで、日本では酷評されている伝説のフィルムです。
しかし海外ではおおむね好評で、IMDBでも投票数が少ないとはいえ6.8点という高得点を得ています。
~ トロイ・J.ハートビス ~
(崖転落実験を行うトロイ
その他、体を張った数々の実験を見ることができます。
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
グリズリーに魅せられた男の名は、トロイ・ジェームズ・ハートビス (Troy James Hurtubise) といい、カナダ人です。「見かけはオジサン、頭脳は子供」という名探偵コナンのまったく逆の状態で、そのピュアな心が魅力です。
(板で殴られ実験を行うトロイ)
日本のテレビでは「グリズリーと対決するため防護スーツを開発」などと放送されることがありますが、実際は、山でグリズリーに遭遇し九死に一生を得たトロイが、再度そのグリズリーに遭いに行くために開発しているものです。
さて、幾度のモデルチェンジを重ねることによって、ついに強度的には完璧といえる対グリズリー防護スーツを完成させます。
7年の歳月を要し、かかった費用はトータルで150万ドル (1億8千万ぐらい) という贅沢なものです。
(丸太直撃実験をするトロイ)
車にはねられても、巨大な丸太が落ちてきても、45メートルの崖から突き落とされても、火の中に飛び込んでも、銃で撃たれても、弓矢が刺さっても傷一つ負わない、強度的には完璧なスーツです。その無意味な実験の数々が人々の感動を呼びます。
しかし、強度的には完璧なものの、重量が66キロ、歩幅が20センチ程度で安定感がこの上なく悪く、さらに転倒すると自力で起きあがることができない致命的な欠陥を持ち合わせています。
(耐火実験を行うトロイ)
~ グリズリーと対面 ~
転ぶと起きあがれないスーツに身を包み、トロイとその一行はグリズリーの待つ山へと向かいます。
冬眠から目覚めた春、活発に動き回る夏、冬眠に備えて冬支度を始める秋、トロイはどの季節にグリズリー遭いに出かけたのでしょう。
トロイが選択したのはグリズリーが冬眠している冬でした。本気で遭う気があるのでしょうか。
正確に言うと、冬に限りなく近い晩秋のようですが、外は吹雪で予想通りスーツを着ると悪路の山道をまったく進むことができず、キャンプを張って4日目にして実験中止というすごい結末です。
~ その後のトロイ ~
(完全におかしな方向に行ってしまったトロイ
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
冬眠しているからだめというなら翌年の春に行けばいいのですが、その気もないらしく、あれから10年、グリズリーに遭いに行った気配はありません。
その代わりといってはなんですが、トロイはおかしな方向に向かってまっしぐらです。
グリズリーへの情熱をフィルム内であれほど熱く語っていたトロイですが、なぜか軍事用の防護スーツ作りに方向転換し、おかしなビデオを作ってプロモーションに励んでいます。
大量生産すればコストも大幅に削減できるとの謳い文句で宣伝したもののまったく相手にされず、ebayのオークションに出してもまったく売れず現在に至ります。
<おかしなビデオ画像集>
※すべてスーツが無意味なところがポイントです
(トロイスーツを着用し、木の上で敵を待ち伏せするトロイ
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
(トロイスーツを着用し、水中で敵を待ち伏せするトロイ)
(トロイスーツを着用し、砂に潜って敵を待ち伏せするトロイ)
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か~なりあほなビデオですよね^^;
なにがしたいか分からないデスよ。。;
熊に襲われても平気な防護スーツ?なのに耐火実験って・・・
アメリカ人らしい単純であほな企画ですね~
ってかだれが150万ドルもだしたんだろ?
自主制作?
ありがとう トロイ・J.ハートビスさん。
でも、対グリズリーに耐火実験はいらないんじゃ・・。
軍用スーツを開発してたとは知りませんでした。あのデザイン、やはり少年の心を持つ愛すべきオッサンならではです。
PRフィルムはもうちょっと何とかならんかったんでしょうか、あれではへっぽこ映研のヒーロー物(笑)
もっとバカやってくれないかな、がんばれトロイ!
この映画自体は96年だか97年の映画なんですけど、いまだにそのころの話でテレビに登場しているのはちょっとおかしいので、記事にしてみました。映画はとても人に勧められるものではありませんが、少なくともトロイ、悪い人には見えません。
で、150万ドルは映画の撮影やらなんやらでスポンサーがついていたからできた芸当のようですね。ただ、トロイ、映画を見る限り、働いている気配が感じられません(笑)
映画の方はけっこう見飽きていたので、新型の軍事用スーツのプロモーションビデオが結構うけましたねぇ(笑)
いまスポンサーがいなく、かなり大変なようです。誰かお金持ちの人、かれの開発を手伝ってあげてほしいっす
で、これプロモーションしたところで、軍の人が買うとは思えないんですけどねぇ。目立ってしょうがない。あの決めポーズが笑いをそそります。
あのワニスーツ、裏面が完全無防備でしたね(笑) あれも調べてみようかな。