■マクファーレンズ・ベア■
■Mcfarlane's Bear■
~ イヌイットが射止めた謎の巨大熊 ~
巨大なクマといえば、ホッキョクグマ、コディアックヒグマ、ハイイログマ (グリズリー) などが挙げられます。が、これより大きなクマがいる、もしくは近年まで存在したとの情報があります。
19世紀の半ば、ナチュラリストのロバート・マクファーレン (Robert MacFarlane) は、イヌイットから巨大なクマを殺した話を聞かされます。
旅先で聞くこういった武勇伝は誇張されているものが多いですから、そのまま鵜呑みには出来ません。しかし、その証拠にと、イヌイットたちはその「巨大熊」の頭骨と毛皮をマクファーレンに手渡します。
奇妙な形をした頭骨で、毛皮はホッキョクグマに似ていましたが、黄色みがかったクリーム色をしており、ホッキョクグマのそれとは異なるようでした。
(コディアックヒグマ)
早速、マクファーレンは調査してもらおうと、この謎の熊の頭骨と毛皮を、あの名高いスミソニアン研究所に送ります。
しかし、待てど暮らせどマクファーレンにはなんの連絡も入ってきません。
それもそのはず、マクファーレンの送った頭骨と毛皮はその存在自体、すっかり忘れ去られていたのです。
~ 50年後に発見される ~
マクファーレンがスミソニアン研究所に寄贈して半世紀以上がたった1918年、動物学者にして民俗学者でもあるクリントン・ハート・メリアム博士 (Clinton Hart Merriam) がたまたま倉庫から、この熊の頭骨と毛皮を "発見" します。
遅ればせながら頭骨を調査してみたところ、毛皮の印象から受けるホッキョクグマの亜種という説よりも、むしろハイイログマ (グリズリー) に近いということが分かりました。
とはいえ、ハイイログマのものとも異なるため、これは新種のクマであるという結論に達し、Ursus inopinatus という学名を与えました。
(ホッキョクグマ頭骨)
このクマは発見者のマクファーレンの名を冠し、通称、マクファーレンズ・ベアと呼ばれます。
以前に紹介した謎の巨大オオカミ、アンデスオオカミは頭骨と毛皮のみが存在し、誰も生きた姿を目撃した人はいませんが、マクファーレンズ・ベアの場合、イヌイット以外にも少ないながら目撃情報もあるようです。
目撃証言を信ずるならホッキョクグマやコディアックヒグマ、ハイイログマなどよりも遙かに大きかった、ということです。
とはいえ、ホッキョクグマ、コディアックヒグマ、ハイイログマが立ち上がったときの大きさは驚異的ですから、その「マクファーレンズ・ベア」を目撃した人が「本物のクマ」と自然下で遭遇し、冷静に大きさなどを判断出来たかどうかは分かりません。
~ ハイブリッド・ベア説 ~
UMAの定番として絶滅種の巨大熊生存説ももちろんありますが、このマクファーレンズ・ベアの場合、それに加え、ホッキョクグマとハイイログマのハイブリッド、つまり雑種説があります。
で、実際そんなことが自然下であり得るのか、というとあり得るらしいのです。見たことはありませんが。
ホッキョクグマとハイイログマのハイブリッド・ベアはマクファーレンズ・ベアのようなどっちともつかない毛色をしており、頭骨の形状もやはり中途半端な形状をしているといいます。
~ 頭骨と毛皮の行方は? ~
目撃証言に頼るしかない普通のUMAでしたら、いくら話し合っても埒があきませんが、マクファーレンズ・ベアには頭骨と毛皮があります。
これはUMAとしては格段に運の良いことです。現代の科学を持ってすればDNA鑑定により正しい答えを導き出せる可能性が高いと言えるでしょう。
では、その「貴重な」マクファーレンズ・ベアの頭骨と毛皮は、いまどこにあるのでしょう?
UMA定番の紛失でしょうか?
いえいえ、ご安心ください。ラッキーなことに、マクファーレンズ・ベアの頭骨と毛皮は、いまでもあるそうです。
ただし、ちょっと問題もございまして、現在どこにあるかといいますと、
「スミソニアン研究所のどっかにある」
(ここのどこかに保管されているというが、、、)
という、たいへんネガティブな答えでして、どうも限りなく紛失に近い状態におちいっています。
もうすぐ、メリアム博士が "再発見" してから100年が経とうとしています。そろそろ誰かが"再再発見"しても良さそうな時期ですが、、、
(参考文献)
Cryptozoology A to Z (Loren Coleman, Jerome Clark 著)
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チュパカブラも発見者が気味が悪いから
捨てたとかいってますし・・
掃除のオバサン「だれよーこんなとこにボロい毛布放置してるのはー」
掃除のオバサン「アラマッ、玄関にピッタリの置物じゃない」
と毛皮は捨てられ頭骨はオバサンちの玄関に飾ってる・・・かも
貴重な資料なのに適当すぎ・・・。
棄てちゃったとか、紛失、食べてしまった、そういうのが多いですよね、UMA(笑)
ま、そこがUMAである所以であり、許してあげてください。
名もないおばさんの家の玄関マットだったら、そりゃ驚きますが、実際、タスマニアタイガーの現存する毛皮は、玄関マットだったものも含まれているんですよー
正確な固体とかまったくわからないのに。。;
雑種ってことは豚とイノシシのハーフのホグジラ(でしたっけ?)みたいなもんでしょうか?でもイノシシって豚が野生化したものでしょう?何ゆえ巨大化するのですかね。あんなにでかかったら食べきれませんよ。
>みさいるさん
たぶん、正式に認められていないような気がします(笑) やっぱ誰でも学名をつけて後世に名を残したいですからね。やったもん勝ちかと。
>名無しさん
うーん、なんかの本にはドウクツグマ (ホラアナグマ) 生存説、みたいな適当な記述は見たことあります(笑) アメリカ大陸には生息していなかったと思うので、記事には書きませんでしたけど。
>Lokiさん
あーそうそう、初代ホグジラはDNA鑑定で豚とイノシシのハイブリッドでしたね。それと同じようなモンですね。
イノシシを品種改良を重ねて家畜化して豚にしたので、豚を野生化してもイノシシと同じにはならないけど自然下では先祖返りして全身に毛が生えイノシシっぽくなるみたいですよ。
CSで放送された番組の中では
・頭骨はスミソニアン自然史博物館にある。
・実物を見ると噂と違いかなり小さい。
・ハイイログマの若いメスではないか?
という結論になってました。
それにしても、このサイトがブログであることを考えると管理人さんの知識量が少し羨ましいです(笑)
似たサイトを運営していたことがありますが(無事凍結されました)、所詮は知識の受け売り。Wikiの文章を口調だけ変えただけでしたので知識のなさは感じていましたが…
このサイトはすばらしい(僭越ですね)。
事細かかつ豊富な情報量に感服した次第です。
またコメントで長々と書き込むかも知れません。
失礼いたしました。
もしよろしければ新サイトの方にお越しください!
「くりぷと ~ 世界の奇妙な住人たち」
https://www.crypto-f.com/