■フジツボから生まれるフジツボガン (カオジロガン)■
■Barnacle goose■
(木の実から生まれるフジツボガン)
~ フジツボ・ガン ~
「奇怪動物百科 (ジョン・アシュトン著)」 には、不思議な動物がてんこ盛りです。
ギリシア神話に出てくるようなものから、現在ではさして珍しくもない実在する動物までたくさん載っています。
その中に、フジツボ・ガンなる鳥の話が載っています。
このフジツボ・ガン、原書を読んでいないため確実ではありませんが、おそらくカオジロガンのことをいっているようです。
(なんの変哲もないカオジロガンの動画
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
カオジロガンの英名は "Barnacle goose" なんですが、barnacle とはフジツボ (やエボシガイ) のことで、barnacle を フジツボと直訳して「フジツボ・ガン」になってしまったものと思われます。
~ フジツボから生まれる? ~
さて、このカオジロガン、見た目はとりわけ珍しくもありません。名前の通り、顔の白い小柄なガンといった感じで、神秘的な感じはありません。
しかし、このカオジロガン、イギリスでは「フジツボから生まれる鳥」とまじめに考えられたことから英名を「フジツボ・ガン」といいます。
フジツボとは岩にウジャウジャ張り付いているあのフジツボのことです。一見、貝の仲間に見えますがカニなどと同じ甲殻類に属します。
カオジロガンが生まれてくるフジツボは、おそらくフジツボの仲間のエボシガイを指しているものと思われます。
(漂着物に群生するエボシガイの画像)
というのも、エボシガイの英名は "gooseneck barnacle"、つまり「雁 (ガン) の首のフジツボ」といわれているぐらいで、カオジロガンの配色に似ているものがあります。(詳しくは「エイリアン・メトロポリス」の記事参照)
中世に書かれたカオジロガンについての (胎児&卵の) 記述を読んでもそれは納得できます。
「まるでモミの木にくっついた海草にぶら下がっているかのように、クチバシでぶら下がり、より自由な成長が出来るように貝殻の中に包まれる」
「私は自分の目で、千以上もの胎児が海岸にある一本の木からぶら下がっているのを見たことがある」
これは流木など漂流物に数千と群生し、また、固着してまったく動けないフジツボと異なり、柄でぶら下がるように固着するエボシガイの様子にそっくりです。
(群れているカオジロガンは群生するエボシガイにどこかしら似ています)
~ どうしてそんな発想に? ~
甲殻類から鳥類が生まれてくるはずがないのは、現代であれば誰でも分かることですが、自然科学が発達していなかった時代です、フジツボ (エボシガイ) を鳥の卵と認識してしまっても、それは仕方のないことです。
そもそもどうしてそんな発想になったのでしょう?これはカオジロガンの習性が大きく関与しています。
カオジロガンは夏の間、グリーンランドや北極圏で過ごしており、イギリスではまったく人目につきません。繁殖も北極圏で済ませ、冬になるとイギリスに群を成して飛来します。
冬になると沸いて出たようにカオジロガンが姿を見せますが、繁殖している様子もなく、卵も見あたりません。まさに「沸いて出た」と思わせる光景です。
よくよく考えてみれば、夏にはよく目にしたエボシガイ (フジツボ) の姿がありません。そういえばエボシガイの配色はカオジロガンに似ているではありませんか。
これはきっとエボシガイから生まれたんだろう、人々はそう考えたのです。
カオジロガンの大量発生は中世の人々の想像力をかき立てました。エボシガイから生まれてくる、という説の他にも、木の実から生まれる、海中で孵るなど、様々にいわれていた不思議な鳥だったのです。
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いや~良かったです。夏休みは勉強地獄でしたからね。今日からスーパーリラックス再開です。
この鳥と貝は見たことも聞いたこともありませんが日本にもいるものですか?和名があるからいるんですよね?
夏休みに勉強していたですとっ!すごいなー、夏休みに勉強した記憶ねーっス(笑)
鳥はいないですけど(動物園とかにはいるのかな?)、エボシガイはいますよ~ テレビなんかではエボシガイの仲間のカメノテがたま~に取り上げられていますけど、ご存じですかな?亀の手そっくりの模様なんですけど。
あのゲームをやってみる事にしました。タダですしね!
俺も勉強したくなかったんですけど、やはり成績が気になりますからね。悪いリズムでワン、ツー、スリーですからね(連絡表が)
最近普通のテレビは見てませんね。スカイパーフェクトが入ってきてから見なくなりましたね。やはり専門チャンネルのほうが一日中好きなものやってますからね。というか亀の手ってどんなのでしたっけ?
海でフジツボで怪我した人が何日後かに
傷口からフジツボが体の中に大繁殖して
ギャーーーーーーーーーってのが・・・。
人の体に寄生するわ、鳥の生みの親になるわ
フジツボから言わせれば迷惑な話ですなー
ってフジツボが思ってるかどうかは・・・。
人間の想像力には脱帽です
あなたの大切なブログを無断で自分のホームページにリンクしたり珍しい生物写真を拾い画像として自分のブログに添付したりする常習者がいます。
当人は
個人のブログリンクなんかフリーでしょ?コメントしてなくて相手は私のこと知らないんだからいいじゃないと取り合ってくれないのでご連絡しました。
彼女のブログものせておきます。http://blog.duogate.jp/maruyamatozan/
カメノテは画像検索すれば簡単に出てきますよー
小さく丸っこいものが並んでいる姿って、なんか苦手ですねー そういう人、けっこういると思うんですけど。
このフジツボ・ガン、考えついた人、すごいっすよ、マジで(笑)
まぁリンクフリーなので、リンク自体は全然大丈夫です。ちょこっと言い換えただけで、内容がほとんど同じ、みたいなのはチョット勘弁して頂きたいですけど。
ところで、ダリの「記憶の固執」という絵の下に正体不明の生き物らしい何かが描かれているんですが、絵の元ネタはたぶんこの話ですよね。
↓
http://www.salvastyle.com/menu_20th/dali_memoire.html
あー、じゃその図鑑ってーのは、奇怪動物百科だったんですかね?図鑑という感じではないですが、イラストは結構多い本ですし。あの本、今は文庫本で700円ぐらいで売ってたはずです。
でぇ、ダリの方はちょっと分かりませんでした~