■毒貝アンボイナ (ハブガイ)■
■Conus geographus■
(イモガイの毒銛の仕組みを紹介した動画 (英語)
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
~ 殺人貝、アンボイナ ~
海といえばサメばかりが恐怖の対象と目をひきますが、そんなことはありません。
クラゲ、特に立方クラゲの キロネックス やイルカンジクラゲのように人を殺すほど毒の強いものもいますし、オニダルマオコゼに刺されたときの激痛は計り知れないほどだといいます。
ガンガゼなどのウニの仲間やオニヒトデも手強い存在です。そしてのんびり平和そうに見える貝といえど侮ることは出来ません。
今回は、以前に猛毒ガニの記事でちょっとだけ触れた、猛毒巻貝アンボイナガイを紹介したいと思います。
アンボイナガイはイモガイという巻貝の仲間です。イモガイの仲間は多かれ少なかれ毒を持っており、食性から大きく3つに分けることが出来ます。 。
(イモガイの一種)
まずは魚を食べる魚食性のイモガイ、そして自分たちと同じ貝の仲間を食べる貝食性イモガイ、そして環形動物のゴカイなどを食べる虫食性イモガイです。
人間にとって危険なのは、魚食性のイモガイです。魚食性、つまり魚類=脊椎動物を麻痺させる神経毒を持っており、同じ脊椎動物である人間にも毒の効果があるからです。
魚食性のイモガイの中でも一際毒性の強いのが、体の大きいアンボイナガイです。
あまりに強い毒性から、毒蛇のハブに例えられて、ハブガイとも呼ばれます。
ちなみに、アンボイナ級に大きなイモガイ、タガヤサンミナシも刺されて亡くなった人がいる、との事例をなんかで読んだことがありますが、タガヤサンミナシは貝食性のイモガイで、脊椎動物にそこまで毒性が発揮できるか疑問であり、アンボイナと見間違えた可能性があります。
さて、貝がどうやって人間を攻撃するというのでしょう?
~ アンボイナの毒銛 ~
(イモガイの魚をハンティングする様子の動画
右下の小魚に向けて毒銛を打ち込みます
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
(毒銛を打ち込んだと、あっという間に引き寄せて)
(魚の後部から丸飲み開始)
(あっという間に丸飲みしてしまいます)
アンボイナは貝としては大きめですが、それでも大きさは10センチをちょっと上回る程度、大きな殻を背負っているだけあって動きも決して速くありません。(とはいっても実物見るとけっこうデカいです)
貝というと動きが遅く、せいぜいヒトデのようなやはり動きの鈍い生物しか狩ることは出来ないだろうと思ってしまいますが、アンボイナを含むイモガイの仲間は違います。
この貝は歯舌歯 (しぜつし) と呼ばれる銛 (もり) のような器官を、獲物に向かって銛を打ち込むように飛ばすことが出来ます。しかも連射が可能です。
この貝とは到底思えない狩りの方法で、自分よりも何倍も早く泳ぎ回ることが出来る魚をも仕留めることが可能です。毒は強力ですので、銛を打ち込まれた魚はあっという間に全身麻痺して死んでしまいます。
~ 刺されたら死亡確率70%? ~
アンボイナガイが自分の体に見合った小魚に効果がある程度の毒を持っているのであればなにも怖くありません。刺されればチクリとは来ますが、死ぬわけではないのですから。
しかし、アンボイナガイの毒は、人間からしてみれば必要以上に強い毒を持っているのが厄介なところです。
文献によって致死率はまちまちですが、20%というものから最大70%というものまで存在します。10人刺されて7人も死ぬなんて、ちょっと聞いたことがないほど高い致死率です。
単独で行動しアンボイナに刺されて溺死した人も、死因が分からず、単に「溺死」と処理されているものもあるかもしれません。
(キロネックス、イルカンジクラゲで知られる立方クラゲ)
殺人クラゲとおそれられるキロネックス・フレッケリ、こちら最短3~4分で死亡した例があるため手の打ちようがないような気がしますが、血清は存在します。
血清の効果は抜群で、重症患者でも血清さえ打てばものの数分で回復するといわれており、とにかく間に合えばなんとかなります。
一方、アンボイナの血清は現時点では存在しません。刺された場合、生きるか死ぬかは運任せ、刺された穴から毒を吸い出すなり、心臓の近くをひもで縛り、毒の回りを抑えるなどの応急処置しかないといわれています。
キロネックスばりに、刺されるとすぐに死んでしまうという噂もありますが、刺されてから2~3時間前後が山ということで、そこを過ぎれば助かるといわれています。
刺された生物が分かっているにも関わらず、対処のしようがないという、非常に危険な生物、それがアンボイナガイです。
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そりゃスベスベマンジュウガニに殺されれば本望(?)ですが貝に刺されて死んだ日ににゃ泣くに泣けないです;;
まさに「毒舌」な貝ですな( ェ)ウム
スベスベマンジュウガニの場合、殺されるんじゃなくて、自殺といえるかもしれません。やつはただ食べられるだけですから。
でー、アンボイナはちょっと深いところにいるので、ダイビングとかしなければ基本的に大丈夫だと思いますよ。砂浜でぴちゃぴちゃ遊んでる分には安心です。たぶん
け、血清がないって………
……一句できました。
『刺されたら
生きるか死ぬかは 運任せ』
………(-o-;)
あれですか?
漁師さんが網にかかったやつに刺されて
結構死んでるらしいですよ
ですが、今までに最低でも50人、100以上死んでいる、とか。
小さい上に透明で見えないところが怖いですね。
大きくて模様も綺麗なのが多いですから、ついつい手に取ってみたくなりますよね。ある意味サメより怖いですよね。
ところで、このアンボイナは蝮やらみたいに牙(この場合は銛ですか)の付近のみに毒があるのですか?それとも鰒みたいに実は本体に毒があるのでしょうか?
アンボイナ以外にも磯にはヒョウモンダコ何て毒がきついらしいのもいた様な。まあ、南海でのダイビングは気をつけてという事で。
ヒョウモンダコも小さいですが人を殺しますからね。あれも記事にする予定ですが、いい動画がないので、もうちょっと先になりそうです。

沖縄ぐらいしかいません
僕も一回刺されそうになりました

きれいなカイはなるべく取らないでください
スーツを着てるからと安心出来ません貫通しますから
沖縄に行くと気は気を付けてくださいね
長文失礼いたしました