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UMAファン ~ 未確認動物
世界中のUMA (未確認生物)、巨大生物、不思議な生物 (珍獣)を紹介しているブログです。
モンマスシャーの石の中で眠るカエル
■石の中で眠るカエル■
■Toads in the stone■

~ 驚異の生命力 ~



~ ヒキガエルの悲劇 ~

不死身伝説といえばクマムシですが、ヒキガエルにも、とんでもない力を秘めているのではないか?と思わせる事件があります。

これは「フェノメナ 現象博物館 (J.ミッチェル、R.リカード著)」「the UneXplained (Dr. Karl P.N.Shuker著)」などに載っているもので、「サンディジェの翼竜」と似たお話で、実際「フェノメナ」では一緒に紹介されています。

19世紀の半ば (1862年)、イギリス、ウェールズのモンマスシャー (Monmouthshire) にある探鉱採掘現場、地下90メートルの地点で「あるもの」が発見されました。

その「あるもの」が今回の主役、「石炭に挟まったヒキガエル」です。

「石炭にヒキガエルが挟まってたからなんだよ」なんて思うかもしれませんが、このヒキガエル、石炭に挟まっていたにもかかわらず、石炭に同化することも、化石になることも、ミイラになることもなく、なんと生きていました。坑夫たちがそう言っているんですから仕方がありません。

生きているとか以前に、「石炭に挟まっていたんだからペッチャンコじゃないのか?」と心配される方、ご安心ください。石炭はカエルの形にくぼみがあり、カエルはその中にぴったりフィットしていたのです。

めでたく、このカエルとカエルが挟まっていたくぼみのある石炭が大英博覧会に展示されることになりました。


(不死身伝説のクマムシでも真似の出来ない芸当を
ヒキガエルがどうやって為し得たのか?)

~ 圧力と高熱に耐える! ~

この展示に関し、ペンネームキャプテン・バックランドという方は猛烈に怒り、「ザ・タイムズ」紙に怒りの投書しました。カエルが石炭生成時の熱と圧力に耐えられるはずがないじゃないか!ましてやカエルが何百万年も生きるはずがないではないか!と。

キャプテン・バックランドさんの大人げない怒りもどうかと思いますが、彼の主張は至ってまともなものです。

石炭は、死んだシダなどの植物の層が地殻変動によって地下深く埋まり、そこにものすごい高熱 (地熱)と高圧力がかかり、さらにバクテリアが作用することによってできあがります。

当然ながら、植物に埋もれていたカエルそのものにも、まわりの植物と同様、高熱、高圧力がかかるわけで、当然、ふつうに死亡するはずです。

なのに、形が残るどころか、このヒキガエル、無傷で生きていました。どうやって耐え抜いたのでしょう?気合いや根性でどうにかなるレベルの話ではありません。何か秘密があるはずです。

なお、石炭の多くはおよそ3億年前の石炭紀 (3億6700万年前~2億8900万年前) に出来たものが多いのですが、カエルの挟まっていた石炭は数百万年前に出来たものといわれています。

ずいぶん新しく出来た石炭に感じますが、新生代第三紀に入って出来たものも採掘されていますから、このこと自体問題ありません。カエルは数百万年前に挟まれたということにしましょう。

~ ではフェイクか? ~

まず一番に考えられるのは、フェイク (偽物) です。坑夫たちが話をでっち上げればそれまでです。

不思議な話やUMAにはフェイクがつきものですが、これではおもしろくないですね。

一万歩譲って数百万年の眠りを受け入れるにしても (受け入れんなよ)、カエルの周りだけが石炭化するのは無理です。上記の通り、周りの植物と一緒に押し潰されてしまいます。不死身界のスーパースター、クマムシだって無理です。

話はシンプルです。炭層を崩しているときに、石炭の欠片 (かけら) のひとつにカエルが挟まっていた、そしてそのカエルは生きていた、それだけの話です。

周りの植物が石炭化していく状況で、カエルのみが無傷でいるのが無理だとしたら、石炭が出来た後に潜り込む以外に方法はありません。

しかし、カエルが出てきた石炭の欠片には、カエルが潜り込む隙間はありませんでした。それ故、カエルは石炭生成時の頃からずっと石炭の間にはまっていると考えられたわけです。

そうなると考えられるのはひとつ、「ヒキガエルが挟まっていた石炭の欠片には、小さな隙間があったのを見過ごしてしまったのではないか?」ということです。

出てきたカエルが侵入することが出来そうもない小さな隙間です。

~ 石炭ガエルの真実 ~

「the UneXplained」によれば、1995年10月、北ウェールズで5センチもある「生きた」カエルが空き缶の中から発見されました。飲み口よりも遙かに大きなカエルですから、入り込むことは出来ません。

つまり、このカエルはまだ飲み口の穴よりも小さい時点で缶に入り込んだことになります。時折偶発的に入り込む雨水や昆虫などでカエルは飢えをしのぎ成長していったと推測されます。

石炭ガエルもこれと同じと考えれば、一応の説明はつきます。つまり、仔ガエルしか入れないような小さな裂け目から入り込み、その中で成長したために出られなくなってしまった、ということです。

発見当時のカエルは大きかったために、入り込んだ小さな裂け目 (or 穴) は見過ごされてしまった、ということです。

古いお話です、真実は誰にも分かりません。

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コメント
この記事へのコメント
ヒキガエルは悲しんだ
>石炭ガエルもこれと同じと考えれば、一応の説明はつきます。つまり、仔ガエルしか入れないような小さな裂け目から入り込み、その中で成長したために出られなくなってしまった、ということです。

思わず井伏鱒二の「山椒魚」を連想してしまいました。

中国などでは石の中にいるのはカエルではなく水と魚で、そういう石を見つけて中の水が透けて見えるまで削り、魚が動く様子を見て暮らすと長生きできるという伝説が有りますね。

ところでこの記事ですが、出てきたのがヒキガエルではなく、石炭形成当時の両生類だったらもっと面白いことになったのにと、残念な気がしました。
2007/07/07(土) 02:50:49 | URL | ジェレミー #RaJW5m0Q[ 編集]
新たなる仮説を思いつきました。その蛙は某Tシャツに生きている人語を解する某蛙の先祖で・・・(笑)

隙間から入り込んで成長してしまったやつだったとしたら、出られなくなった時に「何たる失策をした事かぁ~っ!」と叫んだことでしょう。(笑)
長崎辺りの昔話で中に水と魚入りの石がどこかにあって、丁寧に石を磨いていけば、中の水と魚が光に透けて見えてくるという素敵な話がありましたが、案外有り得なくないかもしれませんね。
2007/07/07(土) 09:25:03 | URL | 閑人 #mQop/nM.[ 編集]
>ジェレミーさん
井伏鱒二の山椒魚、読んだ記憶はあるものの、内容は全く思い出せませぬ。

中国の魚入りの医師の話はおもしろいですね~ 長生きというよりお金持ちになれそうです。
2007/07/08(日) 01:46:52 | URL | ナム #-[ 編集]
>閑人さん
ぼくも平面ガエルを思い出しながら書いてました。(笑)

閑人さんの魚入りの石の話はジェレミーさんの話と同じ類のものですね~ 系統的にはカエル石と同じですよね。

けっこうこの手の話はあるのかな~
2007/07/08(日) 01:49:16 | URL | ナム #-[ 編集]
魚石は多分、中国の話が日本に来たのだと思いますよ。
長崎のやつは、その魚石を偶然に発見した長崎の商人から中国の商人が買い取りたがった話です。長崎は出島だのを江戸幕府がこさえる前から大陸との交易が盛んだった地域ですし。
2007/07/08(日) 06:14:01 | URL | 閑人 #mQop/nM.[ 編集]
なんかこれ、昔ぬ~べ~でやってましたね。不死身の呼吸法が何とやらとか。
2007/07/08(日) 08:36:56 | URL | 名無しのUMAさん #-[ 編集]
ヒロシー
ピョコンペタンピッタンコ~♪
私も平面蛙を想像してしまいました(笑)
「高熱高圧力に耐えて石の中で行き続けていた」
に1票投票したい気持ちです。
まぁ、無理だろうけどね・・・。
2007/07/08(日) 10:26:19 | URL | 姫 #-[ 編集]
>閑人さん
そうですか、中国がオリジナルですか。話の内容が酷似してますものね。

ま、ファンタジーとしても、どういう仕組みで意志の中に閉じこめられていることになっているんでしょうね。やはり川の中の石ですかね。

2007/07/08(日) 14:59:53 | URL | ナム #-[ 編集]
>姫さん
おー姫さんは数百万年の眠り派ですね~

記事には書かなかったんですが、この石から出てきたカエル、現世のカエルには見られない特徴を持つカエルだった、とか書いてあったと思うんですよ。マジかよー、学者さんに調べてもらってよー、って思いましたが、そのカエル、いまはどこに保存されているのやら。

僕的にはキャプテン・バックマンの猛烈な怒りが受けてました。この人はサンタクロースとかもダメなんだろうなーって。
2007/07/08(日) 15:04:04 | URL | ナム #-[ 編集]
>名無しさん
不死身の呼吸法ですか~
ヨガ的ですね。

とはいえ、数百万年の眠りはさすがに長すぎだろ、って思いますよね(笑)
2007/07/08(日) 15:06:23 | URL | ナム #-[ 編集]
確か、長崎の方は地元の商人の庭石だか、家の礎石だかから水が染みてきているのを見た中国の商人が魚石だと感づいたという内容でした。
とりあえず、何故魚石をが出来るのかについては言及していませんでした。

鉱物が結晶化する時に偶々水が閉じ込められるなんて事がまれにあります。そういった石の中に何かの拍子に地下水とかに生活している稚魚が入り込み、内部のバクテリアや餌の苔だののサイクルがうまくいっていたら魚石が出来るかもしれません。
2007/07/08(日) 16:23:05 | URL | 閑人 #mQop/nM.[ 編集]
>閑人さん
うーむ、なるほどー

カエル石レベルにあり得ないと思っていたのですが、偶然が重なれば現実に起こり得るかもしれない、と思わせますねぇ。

今度調べてみようかと思います。
2007/07/08(日) 22:14:35 | URL | ナム #-[ 編集]
石というわけではないのですが、ある種の肺魚等は乾季になると粘液を出して自分の周囲に土の繭を作り、雨が降るまでその中で休眠する性質があるとか言う話を聞いたことが有ります。
そのような繭を掘り出した人が、土の塊から生きた魚が出てきたという話を伝えるうちに尾ひれがつき、土の塊が石になったと考えるのも話としては面白いかもしれません。

また、魚のような高等生物でなければ、太古の岩塩の結晶中の水に含まれていたバクテリアが、環境を整えたら活動を再開したというのをNHK「地球大進化」でやっていたかと思います。
2007/07/09(月) 02:14:38 | URL | ジェレミー #RaJW5m0Q[ 編集]
>ジェレミーさん
ハイギョ好きですよ~ ハイギョは近いうちに記事にする予定です。アフリカのヒレが鞭状になってるプロトプテルスが特にお気に入りです。

アフリカのような雨期・乾期に分かれているところに棲む生物は、乾燥時の対策が凄まじいですよね。

地球大進化、見たことないんですよ~ DVD高いしー
2007/07/09(月) 21:35:38 | URL | ナム #-[ 編集]
確かに、魚石のモトネタが肺魚の可能性も有り得そうですね。

特にアフリカは古くから金山とかがあってムスリム商人がよく活動していましたし、そこからインドや東南アジア、中央アジア経由でスパイスや鉱物やらの物資と共に肺魚の話が魚石の話に変化しつつ伝来したと考えるのも面白そうです。
2007/07/10(火) 13:48:57 | URL | 閑人 #mQop/nM.[ 編集]
>閑人さん
伝説的なものには、ほとんどといっていいほど元ネタがありますからね。ハイギョの可能性も棄て切れませんね。
中国ではあまりなじみのないハイギョですから、国外から伝わった話が歪曲されてそうなった、とも考えられますからね。
2007/07/10(火) 19:01:45 | URL | ナム #-[ 編集]
なるほど
確かに石炭生成時には地熱と高圧がかかるから、生物の生存は絶望的ですね。
ナムさんはこのあたりの知識にもかなり精通していらっしゃるので、
素晴らしいです!
博物館の標本を鑑定などはされていないのですかね?
2009/03/01(日) 19:57:13 | URL | Shiner #sd30fdO2[ 編集]
>Shinerさん
Shinerさん、過大評価です(笑)

僕は普通のIT系の会社員です。できれば給料が安くても博物館とかで働きたいですけどね。(笑) UMAというか、不思議系動物の博物館をつくってみたいんですけど、貧乏すぎて不可能です(泣)
2009/03/01(日) 23:51:45 | URL | ナム #-[ 編集]
誤読。
ああ、ごめんなさい。
僕の書き方が悪かったですね。

このカエル、今でもどこかに標本が残っている、と誤読してしまいました。
だから(その標本を鑑定しないのかな?)と思って最後の行を加えたのですが、
相当、古い話みたいですね。
石の方は残っていてもカエル側はなさそうですね。

その博物館、もし実現したら毎日通います(笑)
2009/03/03(火) 02:24:34 | URL | Shiner #sd30fdO2[ 編集]
>Shinerさん
あーたぶん標本は残っているんじゃないかと思います。

なんでもありの大英博物館あたりに。展示してなくても倉庫には(笑)

カール・シューカーさんのUneXplainedという本にカラーで載っていたので、今でも存在はすると思うんですよ。
2009/03/05(木) 11:00:07 | URL | ナム #-[ 編集]
仔ガエル?
楽しく読ませて頂きました。
洞察と記述がシャープで素敵ですね。
ただ、既出かもしれませんが・・・
カエルの子はオタマジャクシでは・・・
カエルのカタチで大きく成長することはないと思うのですが、如何でしょうか・・・
2013/10/23(水) 00:14:22 | URL | sanmata #-[ 編集]
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