■巨大ヒヨケムシ■
■Solpugid (Camel spider)■
~ おそるべき生物なのか!? ~
(牙を広げ触肢を持ち上げて威嚇するヒヨケムシ
ヒヨケムシ VS サソリ
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
~ ヒヨケムシ、スーパーナチュラル伝説 ~
巨大なヒヨケムシは中近東やアフリカの砂漠に住んでいます。
巨大ヒヨケムシはキャメル・スパイダー (ラクダクモ) という俗名を持ちますが、これは生きているラクダの肌を食い破り、ラクダの胃を食べるためにこう呼ばれているといわれています。
一咬みで獲物を麻痺させる毒液を持っているといわれ、ラクダどころか眠っている人間をも襲い、生きたまま人間も食べられてしまうこともあるとか。
眠っていなければいいというものでもないようです。この生物は恐るべきスピードで砂漠の砂の上を走ることが出来るといわれているからです。そのスピードたるや時速30マイル (≒時速50キロ)。
飛翔して50キロならまだしも、走って50キロです。これがどれぐらいのスピードかというと、100メートルを10秒ジャストで走っても時速36キロといえば分かるでしょうか。
しかもジャンプ力があり、体によじ登るどころかそのまま体に飛びついてくるといいます。
つまり巨大ヒヨケムシに追いかけられたら、生身の人間は逃げ切ることは不可能ということになります。
昼間の砂漠でヒヨケムシに刺されたら、そのまま体は麻痺し動くこともままならず、生きたままヒヨケムシのエサとなり、激しい太陽の熱に焼かれてそのまま死んでしまうでしょう。
恐ろしい、恐ろしすぎます、巨大ヒヨケムシ!!!
~ ヒヨケムシとは? ~
さて、巨大ヒヨケムシ以前に、そもそもヒヨケムシ自体を知らない人がいるかもしれませんから、まずはこちらを見ていきましょう。
ヒヨケムシはクモやサソリの仲間 (クモガタ類) で、世界中で1000種類以上知られています。
ヒヨケムシの仲間 (ヒヨケムシ目) は英語で "Solifugae" といいますが、これはラテン語の「日光を避けるもの」という言葉から来ています。ここからヒヨケムシという和名がつけられました。
名前の通り、夜行性で昼間は日陰を探して佇 (たたず) んでいます。ただし、光によってくる性質があり、夜に電気を灯していると寄ってくるそうです。突然走ってきたら腰抜かしますね。
(かなりデリケートな生物で、飼うのは超難しいらしいです)
特に中近東の巨大ヒヨケムシはキャメル・スパイダーとも呼ばれることから、ときどきヒヨケムシではなくヒヨケグモと表記されているのを目にしますが、ヒヨケムシというのが正しい呼び名です。どっちでもいいですけどね。
動きは極めて敏捷 (びんしょう) で、小さな昆虫などを捕まえ強力な牙でかみ砕いて食べます。
一見するとクモのように見えますが、どこか妙です。脚が多いような気がしませんか?
クモやサソリなどクモガタ類はは触肢 (しょくし) 1対と4対8本の歩脚がありますが、クモは一般的に触肢が短く、サソリやウデムシなどは触肢が鎌状 (かまじょう) になっているので、触肢と歩脚は容易に区別することが出来ます。
それに対し、ヒヨケムシの触肢は非常に長く、歩脚と比較しても遜色 (そんしょく) ありません。そのため10本脚に見えますが、やはり触肢は触肢、歩くときは歩脚しか使いません。触肢は昆虫の触角のような役目を果たします。
全体的な印象はクモっぽいですが、おしりに毒針を持っているわけでもなく、ハサミを持っているわけでもないのに、どうもサソリっぽくも見えます。これは、腹部に体節があり、また一般的なクモと比べるとかなり扁平しているからです。
~ 巨大ヒヨケムシ ~
ヒヨケムシは体長が1センチぐらいから、ふつうは大きいもので5、6センチ程度の生物です。ただし、脚が非常に長いですから、かなり大きく見えます。巨大ヒヨケムシは脚を含めると最大で10センチ以上になります。最大種のヒヨケムシになると体長だけで15センチもあるそうです。
特に大きいのが中近東の砂漠に生息するヒヨケムシで、ヒヨケムシのスーパーナチュラル伝説もこの地帯に住む巨大なヒヨケムシから伝えられたものです。
さて、ヒヨケムシのスーパーナチュラル伝説は果たして本当なのでしょうか?
ヒヨケムシ動画 003
~ ヒヨケムシスーパーナチュラル伝説の真実 ~
伝説1:人間を食う
体に対して信じられないほど大きなアゴ (鋏角 - きょうかく) を持っており、同じクモガタ類のサソリなどが猛毒を持っていることからも、ヒヨケムシが人間をも麻痺させる毒を持っていたとしても決して不思議ではないような気がします。
が、実はヒヨケムシは毒腺 (どくせん) を持っていません。アゴが強力なので咬まれれば怪我をするでしょうが、少なくとも人間を麻痺させるような毒を持つヒヨケムシは発見されていません。
人間をおそれずにテントなどに忍び込むといわれていますが、それは光に集まる習性によるものと考えられます。
伝説2:ラクダを食う
人間は無理でもラクダはどうでしょう?
キャメル・スパイダーなる名前はラクダの厚い皮膚を食い破り、内臓を食らうことからついたといわれていますが、あの強力なアゴをみればあり得そうな気がしてきます。
しかし、キャメル・スパイダーというこのニックネームは、背中を持ち上げている姿がヒトコブラクダのようだとか、ラクダのように砂漠に住んでいるからだとか、そういったことから付けられた名前といわれており、ラクダを食べるからではありません。
(トカゲを食べるヒヨケムシ
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
ただし、大型のヒヨケムシは想像以上にどう猛で、トカゲやネズミ、また敏捷性を生かして鳥まで捕獲して食べるといわれています。
伝説3:時速30マイルで走る
ヒヨケムシは実際すばしこいです。ヒヨケムシはキャメル・スパイダー以外にも ウィンド・スパイダー (Wind spider) などと呼ばれることがありますが、風のように速く走ることからこう呼ばれているといわれています。
しかし、時速30マイル (約50km/h) は、あんな体の小さいヒヨケムシが走って出せるスピードでしょうか?
やはりこのスピード伝説も誇張されていたようです。ただし、一説には時速10マイル (≒16km/h) で走るといわれており、恐ろしく速いことは確かです。(本当に時速16キロも出るのかなぁ?)
伝説3:スーパージャンプ
1メートルも飛び上がるといわれるヒヨケムシ。残念ながらジャンプ自体しません。
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あまりに凄すぎるプロフィールを持つ巨大ヒヨケムシの伝説ですが、残念ながらすべて都市伝説でした。しかしこれでよかったのです。あのプロフィールがすべて本当だとしたら、毎年ヒヨケムシによって数万、数十万の人命が奪われていたことでしょう。
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でも触るのは嫌いです。近づきたくもありません。虫かごにいれてじっくり眺めながら絵を描くのが好きですね。しかし・・・・・・!
この日よけ虫は描くことすら拒みます。本音をいううと気持ち悪いです!ああいう尻尾みたいなのが長い生き物大嫌いなんです!女王アリとかカブトムシもしくはカナブンの幼虫とか!!!!あれを食べる国は信じられません!その国を馬鹿にするわけじゃないですけど、自分にはとうてい無理です!22万4千百47円もらっても食べません!!
クモとサソリが好きなら、まさにバッチリの姿をしているような気がしたんですが、ダメでしたか(笑)
僕は結構好きですけどね。触れませんけど。
アリを大きくしたような体型していると思いません?
違って良かった。
全く関係ないけど、南極のニンゲンって御存じです?ヒトガタ。
ウサンクササこの上ないけど、初めて知った時は背筋が凍りました。
ってか、何で胃袋を食すのだらう?
やわらかくてうまいのかな?
確かにスーパーナチュラル伝説にもなるようなインパクトのある姿だもんなぁ・・・。
思わず前半部分全部信じちゃいましたよ
セアカゴケグモみたいに日本に来たらどうしよう(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
って思っちゃったもん(笑)
あの伝説、信じました!?(笑)
以前に噂になっていて、海外の都市伝説のページにもちらほら出てきてたんですよね。
で、ニンゲン&ヒトガタはリクエスト頂いているネタなんですが、なにせスレ長いので、あれだけの情報をどうまとめようかと考えているうちにズルズル来ております(笑)。
都市伝説系なのでおもしろいんですけどね。いつの日か書こうとは思いつつ、、、
つーか、あれが全部本当だったらニンゲン絶滅っすよね。逃げるの不可能だし。砂漠でジープ乗ってたって、50キロなんて出そうもないですから、やっぱ捕まるでしょうね。
ということで、都市伝説でよかったです。
で、セアカコケグモの方が全然怖いですよ。キャメル・スパイダーなら見るからに怖いから警戒するけど、セアカコケグモの場合ちっちゃくて油断しますからね。
それにしてもサソリは強い。確か「ファーブル昆虫記」で、サソリとムカデ、クモ、カマキリ等を戦わせる実験があったと思うのですが、全てサソリの勝利だったかと思います。
でも、必死で囲いから逃げようとして何度もサソリにぶつかってしまい、戦わざるをえなくなった(ように見えました)ヒヨケムシにちょっと同情してしまいました。
私は、ヒヨケムシの実物を見たことがありますよ。
私は変人でして、こういう生き物が気持ち悪いと思わないのですね。むしろ格好いいと思います。
私の場合、まず実物から入ったので、前半部分を、「こういう都市伝説もあるのかあ」と、興味深く読ませていただきました。
いつも楽しい記事をありがとうございます(^_^)
で、あのVSサソリ、無理ですよね、毒針持っているし硬いし、勝ち目ないです。あれは見ていてかわいそうになりました。
松沢さんのブログにはちょくちょく僕も遊びに行ってますよ。相変わらず更新が頻繁ですごいですね。
ヒヨケムシ、気持ち悪いというか、怖いんですね、見かけが(笑) なんかすんごい咬みそうに見えます。
本物は自然で見たんですか?寿命が短いので動物園なんかで展示しづらいのか、見たことないです。標本さえも。
ちなみにこの都市伝説、かなり前からあったんですけど、最初はけっこう本気にされていたんですよね。
ヒヨケムシは、飼育されているものを見ました。動物園ではなく、某ペットショップにいたものです。
世の中には、こういう生き物を売る、マニアックなペット屋さんもあるのですね。
そのペット屋さんによれば、ヒヨケムシの飼育はとても難しいそうです。実際に、何を食べるのかすら、よくわからないと言っていました。
今は、ごく一部のマニアックな人たちが、手探りで飼っている状態らしいです。
そうですか、ペットショップですか。ペットショップでも売られていると聞きますが、僕は未だに売っているのを見たことがないんですよ。ペットショップや動物園、水族館、よく行くんですけどね。
もともと寿命が短いうえに、気候が日本は違いすぎて買うのは大変なんでしょうね。
育成方法が分からないのであれば、無理して日本に持ち込まなくても良いのに、と思うんですけどね。
殺されると思ってる人も、わずかながら残っているようです(笑)
以前よりヒヨケムシに興味があったものの
図版や写真ばかりで動くところは見たことがありませんでした。此処のお陰でユーチューブの動画も見れたし、いや満足。
他の記事も面白いものがありそうなのでちょくちょく寄らせていただきます。それでは。
確かにYouTubeのおかげでいろいろな珍しい生物の動いている姿が見れるようになりましたね~
また是非遊びに来てください。
いやはや・・・こんな映画の「ハムナプトラ」とかに出てきそうな伝説を持った生き物がいたとは~・・・って感じで見てました(笑
ファンタジー小説にでも出てきそうな夢たっぷりの生き物ですね~。飼いたくはありませんが・・・。
僕は伝説が嘘って知らなかったら、夜、寝る時に足がムズムズしたらそこにヒヨケムシがいるかもしれない!って思って眠れないと思いますね・・・
変な生き物も緑と橙両方持ってますww
って言うか変な生き物自体好きです。
湾岸戦争以来、戦争ストレスによる米兵が一時は本気で信用していたといわれています。それが本当かどうかは分かりませんが、あの姿を見たら信用しちゃうのも頷けますよね。
日本にはあまり大きなクモガタ類がいないので、よけい不思議な生物に見えますよね。
で「へんないきもの」2冊とも立ち読みしたんですが(←買えよ)、イラストがきれいだし面白いですよね。