■コロッサル・スクイッド VS マッコウクジラ■
■Colossal squid vs Sperm whale■
~ 巨大イカ VS マッコウクジラ ~
~ 巨大生物同士の夢の戦い ~
この動物対決シリーズ (Animal Face-Off) 、某テレビ番組で流しているからご存じですよね。全部で12のエピソードがあり、そのうち4つは日本でも「ディスカバリーチャンネル 猛獣大決戦」としてDVD化されています。「コロッサル・スクイッド VS マッコウクジラ」はシリーズ最新の12話目ですが、こちらは現時点ではDVD化されていません。
「巨大イカ VS マッコウクジラ」といえば「ダイオウイカ VS マッコウクジラ」が定番だったのですが、近頃メキメキと頭角を現してきたダイオウホウズキイカ (コロッサル・スクイッド) にその地位を奪われてしまったようです。
(コロッサル・スクイッド VS マッコウクジラ Part I
※画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
今年になって (2007年2月) 10メートル、450キロのコロッサル・スクイッドが捕獲されたこともあり、致し方ない、という感じもあります。
ということで、ディスカバリー・チャンネルは巨大イカとしてコロッサル・スクイッドを、深海のハンターは当然という感じでマッコウクジラを持ってきました。
(ダイオウイカ VS マッコウクジラ
※画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
~ 戦いの場は? ~
コロッサル・スクイッドが海面近く上がってくるのは、病気や交尾後、産卵後などの死にかけているときぐらいですから、戦いの場は1000メート以上の深海で行われることは間違いありません。
とはいえ、コロッサル・スクイッドがいかにどう猛なハンターといえども、自らマッコウクジラに襲いかかるとは思えません。この両者の戦いは、マッコウクジラによって一方的に仕掛けられるものと考えて良いでしょう。
コロッサル・スクイッドも、触腕 (しょくわん - エサを取るための伸縮自在の1対の腕) を含めれば10メートルを超える巨体なことは確かですが、さすがに18メートル、50トンのマッコウクジラの前には霞 (かす) んでしまいます。
今まで見つかった最大のコロッサル・スクイッドで450キロですから、50トンのマッコウクジラの1/40の体重しかありません。
触腕には回転式のかぎ爪、またダイオウイカよりも大きいクチバシ (カラストンビ) 、と深海生物相手にはほとんど敵なしといえど、さすがにマッコウクジラに飛びかかるとは考えにくいです。
(コロッサル・スクイッド VS マッコウクジラ Part II
「マッコウクジラ超音波使わないバージョン」
※画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
~ 意外に地味な戦い? ~
地球上で、もっとも壮絶な戦いのひとつと考えられていた「巨大イカVSマッコウクジラ」ですが、マッコウクジラの記事でも少し触れたとおり、案外地味な戦いの可能性が出てきています。
というのも、マッコウクジラの一方的な勝利と考えられているからです。コロッサル・スクイッドがそんなに簡単に食べられてしまうのか?と不思議に思う方もいるかもしれません。
確かに体重差は1/40以上ですが、さすがになんの抵抗もなく食べられるとは考えにくいです。たとえマッコウクジラに噛みつかれても、触腕に備えた回転式のかぎ爪をマッコウクジラの肌にめり込ませ、クチバシで噛みつけば、そう易々 (やすやす) と胃の中に収まるとは思えません。
(この巨体にしてブリーチング[水上へのジャンプ]もします)
第一、イカと異なり水中で息の出来ない哺乳類のマッコウクジラにはタイム・リミットがあります。抵抗する巨大イカに時間を割くより、小物のイカや魚をたくさん食べていた方が安全で酸素の節約にもなるはずです。
にも関わらず、丸飲みされた巨大イカが頻繁にマッコウクジラの胃の中から見つかります。
そうです、マッコウクジラはコロッサル・スクイッドやダイオウイカにそのまま襲いかかったりしていなかったのです。
~ 超音波爆撃!! ~
イルカの仲間やマッコウクジラなど、いわゆるハクジラ (歯鯨 - 歯のあるクジラ) の仲間はエコロケーション (反響定位) の機能が高度に発達しています。
エコロケーションとは、気嚢 (きのう) と呼ばれる器官から発射される超音波が物質に当たって跳ね返ってくるのを聞き取ることによって、障害物 (物質) までの距離や形、大きさなどを把握する能力です。
ハクジラ類は頭部に「メロン」とよばれる脂肪の固まりがあります。イルカのおでこの辺りがぷっくりと膨 (ふく) れあがっていますが、この部分にメロンがあります。
気嚢から発射された音波は、このメロンを通過することによって、音波の強弱、方向などを調整することができます。
(まるで潜水艦のようなマッコウクジラの体型)
マッコウクジラの特徴といえば、全長の1/3を占めるあのとんでもない大きさの頭部ですが、この頭部にはメロンの代わりに脳油 (のうゆ) という油がつまっています。脳油とはメロンが更に進化した器官で、メロンと異なり通常は液状です。
ふだんは液体状の脳油ですが、冷たい海水を鼻から吸い込むことにより凝固させ比重 (密度) を高くすることが出来ます。これにより頭部を重りにして、急速に深海に潜ることが可能となります。浮上するときはこの逆です。
さて、この脳油、潜水・浮上ばかりでなく、「強力なメロン」として使うことが出来ます。
この巨大なメロン (脳油) は、通常のイルカたちのメロンよりもはるかに強力で、ピンポイントで獲物に向けて超音波を発射した場合、獲物は気絶、もしくは死んでしまうと考えられています。
マッコウクジラの脳油をシミュレートした超音波実験では、これは完全に可能なことが分かっています。
マッコウクジラの狩りの様子を音によって観察していた研究グループは、マッコウクジラが深海で「まるでライフル銃の一斉射撃のような音」をたてて狩りをしていることを確認しています。しかし、実際に確認されているわけではなく、あくまでこの狩りの方法は推測の域を出ていません。
(2007年2月に捕獲された10m、200kgの
コロッサル・スクイッド)
~ 失神したイカをくつろぎながら食べる? ~
ディスカバリー・チャンネルのビデオも、その超音波攻撃による狩りの様子を再現しています。
そうなると、巨大イカとマッコウクジラの実際の戦いは、巨大生物ファンを裏切る地味な戦いであることが想像されます。
「コロッサル・スクイッド発見」
→「超音波発射」
→「コロッサル・スクイッド死亡 or 気絶」
→「死亡した巨大イカをくつろぎながら捕食」
(コロッサル・スクイッドはただ食べられるだけか?)
~ コロッサル・スクイッドの反撃 ~
マッコウクジラが超音波を使って本当に狩りをしているというのであれば、ほとんどの場合、上のような感じと考えて良いかもしれません。しかし、マッコウクジラの皮膚には、ダイオウイカやコロッサル・スクイッドの吸盤の跡や傷が無数に付いているときがあります。
単純に考えて、これは巨大イカに超音波攻撃が効かなかった、もしくは威力が足りなかった場合があることは明白です。
数百、数千という戦いの中には、巨大生物ファンたちが思い描いたような、壮絶な戦いが繰り広げられることがあるかもしれません。そして、ひょっとすると、その中には巨大イカがマッコウクジラを打ち負かす場合だってあるかもしれません。
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私の芸能サイトで
こちらの記事を紹介させて頂きましたので
ご連絡させて頂きました。
紹介記事は
http://blog.livedoor.jp/idleworld/archives/53522847.html
です。
これからもよろしくお願いいたします^^
突然のコメント失礼致します。
私のサイトで、こちらの記事を紹介させて頂きましたので
ご連絡させて頂きました。
http://you2youmovie.blog96.fc2.com/blog-entry-255.html
ハナエさんもブログをやっているんですね、ハナエさんもブログの更新がんばってくださ~い^^
古い記事だと返信忘れちゃうときあるので、最新記事のほうに書き込んでいただけるとうれしいです^^
まぁ最近はあまり更新頻度が高くないですが、暇を見つけては更新するようにしています。
FIFAワールドカップのサイトはあきさんのHPですか?
様々な分野で書いていられるので、
よく読ませて頂いてます。
一つ気になる点が・・・
超音波と書かれていますが、
くじらは低周波音では、ないでしょうか。
超音波とは、高周波音を
指す事が多いらしいと
聞いた事が・・・
低周波音と高周波音では、
人間でも快不快の差が(聞こえなくても)
あるそうなので・・・
余計な事かもしれませんが・・・