■ネズミの王 - ラット・キング■
■Rat king■
~ ネズミの王 ~
(Dr. Karl P.N.Shuker 「the UneXplained」より )
~ ラット・キング現象 ~
ラット・キングをご存じでしょうか?
ラット・キング (ネズミの王様) と言葉だけですと、ずいぶんと風格のあるネズミを思い浮かべてしまいます。
以前に紹介した3メートルの絶滅巨大モルモット、フォベロミスのような巨大なネズミを想像する人もいるかもしれませんし、女王アリや女王バチさながらに、地下社会で女王として君臨する、「女王ネズミ」らしき生物を想像する人もいるかもしれません。
実はラット・キングとは、特定のネズミの種を指す言葉でもなければ、ネズミ社会の社会的役割を指す言葉でもありません。複数のネズミたちによって起こる奇妙な「現象」を表す言葉で、「ラット・キング現象」といった方が分かりやすいかもしれません。
その名前とは裏腹に、決して優雅なネズミたちではありません。
~ ネズミの運命共同体 ~
さて、この不思議な「ラット・キング現象」ですが、この現象には最低2匹以上のネズミが必須です。というのも、ラット・キングとは「数匹のネズミのしっぽが絡み合ってひとつになっている状態」のことをいうからです。
これらネズミのしっぽは「絡み合っているだけ」で、ほどけば分けることが出来ます。決しておのおのとネズミたちのしっぽが融合されているわけではありません。
最低2匹、といいましたが、実際には2匹どころか10匹前後のしっぽが絡み合っているのが普通で、最大32匹で構成された「ラット・キング」が見つかっています。
ラット・キングについては、未確認動物学やオカルト研究でも有名なカール・シューカー博士 (Dr. Karl P.N.Shuker)の " the UneXplained " に詳しく載っているので、こちらを参照したいと思います。
~ 生きているラット・キング ~
ラット・キングの最も古い記録は16世紀のものといわれています。
大抵死んで干からびているものが発見されますが、1748年のドイツの農場で発見されたラット・キングは18匹もの "生きた"ネズミがしっぽを絡め合っていました。
また、レアなケースではスクウィレル・キング (Squirrel king - リスの王) 、つまりラット・キングのリスバージョンも発見されています。
~ いかにしてこの現象は起きるか? ~
さて、ラット・キング現象はどのようにして起こるのでしょう。フランスのある研究者は、この現象は産まれる前に既にしっぽが絡み合っている、と推測しました。つまり、母親の胎内にいる時点で、ラット・キング現象は出来上がっており、産まれながらにしてラット・キングである、という考察です。
母親の胎内にしても、どのような作用によりしっぽが絡み合うことになったのかは説明出来ませんが、バラバラに生活していたネズミたちが、個々により集まり、だんだんとしっぽを絡め合ってラット・キングを形成していく、と考えるよりはまだ可能性が高いような気がします。
もしくは、産まれてまだ動きも活発でない時期に、ひとかたまりとなっている兄弟姉妹がなんらかの作用でしっぽを絡め合うこととなり、ラット・キングを形成していく、ということも考えられるかもしれません。
~ ラット・キング状態で生きられるのか? ~
とはいえ、この考えにも疑問は残ります。ラット・キングの状態で産まれたとすれば、彼らは産まれながらにしてその状態で生活をせざるを得ません。
個々の体に欠陥はないといっても、ラット・キング状態のネズミたちは、単独で暮らすネズミと比べ格段に行動が狭められます。母親の乳を吸う時期はまだ問題も少ないでしょう。
しかし、母親から離れ自立しなければならない時期が来たとき、ラット・キングのネズミたちは自らの力で餌を探し、そして天敵から逃れなければなりません。
ラット・キングのネズミたちは、一匹なら通れる小さな穴も決して通ることが出来ません。降りる (落ちる) ことは出来ても、上ることは難しいでしょう。とにかく、ちょっとした動きをするにしてもかなりのチームワークを必要とするのです。
また、天敵に遭っても、逃げるにしろ隠れるにしろ10匹前後で動き回らなければならず、一匹の時よりもかなり捕食される確率が高いのではないでしょうか。
カール・シューカー博士はそういったことも考えた上で、母親の胎内でラット・キング状態が出来上がっていることに疑問を投げかけています。
~ フェイクか? ~
最初に述べたとおり、ラット・キングは特定のネズミの種によるものではありませんが、その多くはクマネズミの仲間といわれています。
クマネズミの一度に産む子供の数は10匹前後ですから、ほとんどのラット・キングの構成数と合致します。母親の胎内、もしくは生まれて間もなくラット・キングを構成したと考えることが出来ます。
しかし、いずれにしろ、「どのようにしてしっぽが絡み合ったか」という根本的な問題は解決されません。
多くのラット・キングは死体です。上記の通り、行動を制限されたラット・キングが長く生きながらえないだろうことを考えると、死体で見つかることはそれほど奇異には感じません。
しかし、死んだネズミたちを「人間の手によって」ラット・キングに仕立て上げることは造作もないことは言うまでもありません。死んだネズミより手間取るにしても、生きているネズミでラット・キングを作ることも出来ないことではありません。
そして世界中、至る所にネズミは生息しているにもかかわらず、そのほとんどはラット・キングの伝説のあるヨーロッパで発見されるという不自然さが目立ちます。
このことから、ネズミのしっぽが絡み合う行程が解明されない以上、ラット・キングは人間の手によって作り出されたフェイク (偽物) という見方になっています。
実際、フェイクと判明されているものもあり、それらはコレクターに高く売りつけるために作られたものだということです。このあたりはジェニー・ハニバー同様です。
おおかた、一種の都市伝説という見解ですが、果たしてそのすべてがフェイクと言い切れるかどうかは謎のままです。
↓気に入って頂いた方はクリックして頂けると嬉しいです
人気 blog ランキング でオカルト・ホラーサイトを探す
>> FC2 ブログランキング (オカルト・ホラー)
>> 面白サイトランキング
(関連)
■ 都市伝説系UMA
■ 不思議な生物
■ ネズミはテレパシー能力を持つことが科学的に証明される
■ サンディジェの翼竜
■ モンマスシャーの石の中で眠るカエル
■ 密室ミステリー ~ 鍵をかけていた車に犬が現れる
■ 30年ぶりに失踪したカメが家の中で発見される
■ 影の世界の住人? シャドー・ピープル
■ ジェニー・ハニバー
■ ティジー・ウィジー
■ フープ・スネーク
■ スクヴェイダー
■ ビショップ・フィッシュ
■ 3メートルの巨大モルモット
■ 珍獣ソレノドン
■ 死の行進は本当か?レミング
UMA一覧へ
トップページへ
文章もよく出来てます(上目線)
それでは次回も似たようなものを、、、
よくケーブル類が絡まって大変なことにはなりますが、ラット・キングは絡まり方が半端ないんですね。
なんか寒い冬に暖を取るために集まっていたら絡まったという説もありますけど、もしそうだとしたらマヌケだなぁ。
人の手によるものじゃないことを祈ります。
あの32匹のやつは博物館に飾ってあるヤツです。フェイクとかそういう以前に、気持ち悪いと思ったのでリンクはしなかったんですよ。
あそこまでいくと、大量虐殺という感じで、なんかグロいですよねー
>名無しさん
フェイクかどうかは分かりませんが、自然にしっぽが絡まっちゃうとしたら、それはそれでネズミたちがかわいそうですよね~
初めて聞きましたラットキング!
自分なりに検索してみたけど出てこない・・・。
32匹のラットキング見てみたいぃぃ
みなさん検索上手だな~(羨)
カリッと仕上がってますね・・・。
人の手で作られた物でなければ神秘ですが
人の手で作られていれば罰当たりですね(*・ε・*)ムー
よいもの見せていただきましたー
>よいもの見せていただきましたー
良いものでしたか?(笑)
自然界であんなものに出くわしたら、そりゃビックリするでしょうね。
最近似たような話をニュースで聞いたような…
リスの赤ちゃんが数匹シッポが絡まって
動けなくなっちゃったってゆうニュース。
けっきょく安楽死させたみたいですけど
こんにちは、名無しさん
リスのしっぽが絡み合ったニュース!?知りません。まさにスクウィレル・キングじゃありませんかー
で、なんで安楽死、、、かわいそう
>めるびんさん
こんにちは、ぬるびんさん
齧歯類だけではなく、キャット・キング、つまりネコバージョンもあるみたいですが、そちらの場合は母親の胎内でなるとか、、、でも、事実かどうかは分かりません。
いずれにしても実在するとしたらかわいそうですね。
>ドスラット?
すみません、ドスラット知らないです。
なんですか?