■ヨウスコウカワイルカ絶滅■
■Chinese River Dolphin became extinct■
~ヨウスコウカワイルカついに絶滅~
~世界のカワイルカ~
カワイルカ類は中国揚子江のヨウスコウカワイルカ、ガンジス川ののガンジスカワイルカ、インダス川のインダスカワイルカ、アマゾン川のアマゾンカワイルカ、アルゼンチン沿岸およびラプラタ川のラプラタカワイルカの5種で、和名はすべて生息する川の名前が冠してあります。ちなみに支流など他の川にも紛れます。
ガンジスカワイルカとインダスカワイルカは生息する川が異なるだけで、姿形もそっくりで、亜種と見るのが主流のようです。
イルカには大して興味のない人でも、UMA好きな人でしたら、アマゾンカワイルカを「ピンクイルカ」としてご存じの人も多いかと思います。アマゾンカワイルカはピンクイルカといわれるだけあって、薄いピンク色をしています。
さて、カワイルカ類はラプラタカワイルカを除き、その名の通り淡水である川に生息しますが、カワイルカ以外にもコビトイルカ(アマゾン川)やスナメリ(揚子江)、カワゴンドウ[イラワジイルカ](ガンジス川)など、その一部が川に入り込むイルカもいます。
カワイルカ5種は大きさこそ若干違いますが、非常に似た身体的特徴を持っています。すべてが濁った大河に生息しており(ラプラタカワイルカは沿岸および河口付近)、そのため、目はほとんど退化して痕跡をとどめているだけか、非常に小さいかどちらかで、いずれにしてもあまり役に立ちません。
その代わりにメロン(頭部のぷっくりとふくれあがった超音波の収束器官)が非常に発達しており、高度のエコロケーションを使いこなすことが出来ます。
また、シロイルカ(ベルーガ)やカワゴンドウなど、ごく一部の鯨類を除き、頸椎(けいつい)が融合しているため、鯨類は首を自由に動かすことが出来ませんが、カワイルカの仲間はすべて頸椎が融合していないため、他の哺乳類同様、自由に首を動かすことが出来ます。
そしてなんといってもカワイルカの身体的特徴はクチバシです。まるでピンセットのように細長く伸びたクチバシは、川底に潜む魚などをつまみ上げるのに適しており、カワイルカたちのトレードマークとなっています。
~ヨウスコウカワイルカ~
カワイルカはいずれも絶滅の脅威にさらされています。ヨウスコウカワイルカに至っては90年代初期で既に500頭以下しかいないと推定されていましたが、近年では100頭以下まで減少しているといわれていたため、絶滅するのも時間の問題ではないか?といった感じでした。
1980年代から中国政府は本格的に保護に向けて動いていたものの、急激な経済発展を続ける中国にとって、経済の発展と両立してイルカの保護をするのは大変困難だったようです。
河川に広がる汚染、チョウザメ漁(こちらも絶滅に瀕しています)の巻き添え(混獲)、そして行き来する船舶の増加によりスクリューに巻き込まれるカワイルカたちは後を絶たず、ヨウスコウカワイルカはその数をみるみる減らしていきました。
濁った河川に生息するカワイルカの生態は不明な部分も多く、幾度かの人工飼育も試みられましたが、繁殖まで至ることはありませんでした。
そして2006年12月、保護の甲斐むなしく、ついにヨウスコウイルカの絶滅が発表されました。絶滅自体はもっと以前に起きていたものと考えられます。
~カワイルカの未来~
ガンジスカワイルカ、インダスカワイルカは合わせて数千頭、と、今すぐ絶滅する数ではありませんが、こちらもヨウスコウカワイルカに続いて危険な状況にあります。
また、アマゾンカワイルカやラプラタカワイルカも、現在のところ絶滅に向かっている、といった兆候はないようです。しかしヨウスコウカワイルカ同様、混獲による無惨な死は頻繁に起きているといわれており、開発の進むアマゾンではとても楽観視は出来ません。
固有の河川に依存するカワイルカたちにとって、それらの河川の汚染、ダムなどの開発は即絶滅へとつながります。いずれのカワイルカも絶滅と隣り合わせにあるのは確かです。
科学の発達により、今まで見ることが出来なかった生物たちの姿を見ることが出来るようになってきました。最近でもダイオウイカの生きている姿が撮影されるなど、世間は新種の発見や巨大生物の映像で大いに華やいでいますが、そんな盛り上がりの陰でヨウスコウカワイルカはひっそりと絶滅してしまいました。
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これでいつの日か、彼らもステラー海牛などと同じようにEMAの項目に並べる日が来ればいいのですがね・・・。
どちらにしろ、あの中国を支えるあの揚子江に生息していた(していると信じたいものです)のですから、サンクチュアリなどを設ける事は至難の業でしょうが・・・・。
ご冥福をお祈りします・・・。
トキに続いて2種目でしょうか、自分の生きている最中に絶滅してしまったとされる種は。これ以上ないことを心より願っています。
ヤンバルクイナとかイリオモテヤマネコとかもかなりヤバイ数みたいですし、人間との住み分けがもう少しうまくいかないものかと思っています。