■超音波ビームでダイオウイカが失神? マッコウクジラ■
■Sperm Whale■
~頭でっかちの秘密~
(マッコウクジラ)
(Copyright Toshio MINAMI)
(南俊夫さんからお借りした写真です。南俊夫さんのHP "Beautiful Moment"はこちら)
クジラには大きく分けて2つの種類があります。口の中にクジラヒゲを蓄えたヒゲクジラ類と、歯のあるハクジラ類です。シロナガスクジラやイワシクジラなど大型になるクジラはほとんどヒゲクジラの仲間です。
ハクジラ類は比較的小柄なクジラが多いのですが(あくまでクジラの世界で)、そんな中、ダントツで大きな体を持つのがこのマッコウクジラです。
通常、オスのマッコウクジラは15メートルぐらいですが、大きいものでは20メートルを超えます。オスとメスで体の大きさがずいぶん異なり(性的二型)、大きくなるのはオスの方だけです。メスは通常11メートルほどで、最大でも13メートルぐらいといわれています。
マッコウクジラといえば、あのユーモラスな頭の形が特徴です。不格好といえるほど頭が大きく、頭部が体長の1/3を占めます。
この頭の中には何が入っているのでしょうか?あの頭部にぎっしり脳が詰まっているとは考えにくいですが、やはり脳ではなく、そのほとんどは「脳油」とよばれる液体が詰まっています。
脳油というのは、ハクジラ類特有の頭部の「メロン」と呼ばれる超音波を収束する器官がさらに進化したものです。通常の状態では液状の脳油ですが、冷却することにより凝固させることが出来ます。
この脳油の特徴を利用し、深海に潜るときは凝固させ密度を高くし重りとして使い、逆に深海から浮上するときには液状に戻し浮き袋のように使うといったことが可能だそうです。体が大きければ大きいほど深海に潜るのに適しており、最高で3000~3200メートルぐらいまで潜れるのではないか、と考えられています。
ところで、マッコウクジラの食べ物というと、やはりダイオウイカが思い浮かぶと思います。捕鯨されたマッコウクジラの胃の中から、巨大なダイオウイカが見つかることもたびたびあるからです。
確かにマッコウクジラはダイオウイカが大好物のようですが、そればかりを食べているわけではありません。むしろダイオウイカはレアなケースで、普段、スーパーの鮮魚コーナーで見慣れている20~30センチメートルぐらいの小さなイカの方が主流のようで、大きなものでも1メートル以下だそうです。
(MIU深海生物フィギュアコレクション第2弾のシークレット マッコウクジラです。ダイオウイカとの格闘がフィギュア化されました)
イカやタコなどの頭足類の他に、サメやエイといった魚類も食べています。深海の巨大鮫メガマウスなども襲うといわれています。
さて、これだけ大きな体をしていながら、プランクトン食ではない、というのに驚かされます。シロナガスクジラなどのヒゲクジラ類やジンベエザメ、ウバザメ、マンタ(オニイトマキエイ)などの大型の魚類はみなオキアミ類やカイアシ類などのプランクトンを主食としています。
オキアミ類やカイアシ類はプランクトンとはいってもミジンコのように目に見えないほど小さいものではありません。体長数センチになるエビなどと同じ甲殻類の仲間です。とはいえ、シロナガスクジラやジンベエザメの体の大きさを考えると、あんなものでお腹がいっぱいになるのか?と疑問に思う人もいるかもしれません。
しかし大きな体をしている彼らにとっては、口を開けて泳いでいるだけで安定した食料を得られるわけで、この方が都合がよいのです。そう考えると、毎日イカやサカナを追いかけ回して食料を得るマッコウクジラは驚異的です。
マッコウクジラがあの巨体を維持していくために必要なイカや魚の量は、自分の体重の3~4%といわれています。マッコウクジラのオスの成熟個体は40~50トンあるといわれていますので、3%ととしても1.2トン以上は必要ということになります。
これだけの量を狩りによって得るのは神業的です。抵抗されるにしてもダイオウイカを食べたくなるのも頷けます。一説には3000メートル以上も潜れるといわれているマッコウクジラですが、いつも大きなダイオウイカを捕らえられるとは限りません。
また、魚ほどで敏捷ではないにしろ、イカを一匹一匹捕まえるのは至難の業です。ヒゲクジラがオキアミを食べるように、簡単に食事にありつけるとは思えません。
「クジラの謎 イルカの秘密」(宮崎信之監修)を読んでいたところ、おもしろい記述を見つけました。
マッコウクジラは、あの大きな頭に詰まっている脳油を使って狩りをしている可能性がある、というのです。イルカなどは頭部のメロンと呼ばれる器官を使って超音波を収束することが出来ますが、マッコウクジラも脳油を使って超音波を収束し、イカを一時的に失神させて、獲物を得ているというのです。
これは実験的には可能ということが分かっているのですが、その姿を現時点では目撃されておりません。そのため、推測の粋は出ませんが、あの巨体を維持するために「狩りによって」安定した食料を得ている不思議さを考えれば、大いにあり得ることだと思います。
マッコウクジラとダイオウイカの食うか食われるか(といっても通常はダイオウイカに勝ち目はないと思いますが)、という壮絶な戦いを期待していた人には、ちょっぴり期待はずれな説かもしれません。しかし、超音波でイカを失神させるという遠隔攻撃をしているとしたら、それはそれで神秘的な光景ではないでしょうか。
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タマタマ読んでたらたまたま見つけました。
その「例の遠隔攻撃」ですが、一応は「サウンド・ビーム」なるかっこよくもオーバーな名称がついています。自然界には、お尻から化学物質を噴射して発火させる能力を持つカブトムシがアフリカにいる(映画「サラマンダー」に載ってる説明。映画では、ドラゴンが口からぼぁーっと吐く時の描写に”ソレ”を取り入れている)と思えば、自分の血液を目からぴゅーっと出すトカゲさんもいますし、毒を飛ばせるヘビさんもいますしね。そうなると、意外と「口から火を噴く」なんていう夢のある芸当ができる生物もいるかもしれませんね(爆
ほうほう、サウンド・ビームですか。ヒーローの必殺技みたいですね。弱そうですが。
で、口から火を吐く場合、引火する物質の出る場所が問題ですよね。貧かする物質を出しては火がつく前にその部分を閉じて、、、って、まじめに考えてどうするって感じです。
ちなみに、「秘密の動物誌」には火を噴くワニが出てきます。知ってますか?
まさかソコまでやるとは(笑)
残念ながら、「秘密の動物誌」は結局手に入れる機会がなく(UMA本もメッキリ。ほとんどMUに頼ってる状態)、一度は読んでみたいですね。
「火を噴くワニ」・・・(笑)
ヨウスコウワニなんかは中国の竜のモデルの一つとかなんか言われてますけど、ココまでくるともう・・・・感動です(笑)
竜といえば、MUなんかにもようやくインカニヤンバの記事(当然、写真はナシ)とか、”シベリアドラゴン”なるものもやってました。居たら確かに面白そうな奴です。
「サラマンダー」の劇中では、前述のカブトムシ同様、二種類の化学物質が口の両端にある管から発射され、5M程行った所で空中で合わさり発火、攻撃するといったシステムになってました。一応、「口から火なんか吐いたら、そいつ自身が燃えちゃうじゃないか」という疑問は監督自身も抱いていたようで、理論的には理にかなっているといったトコロでしょうか?なかなか斬新でした。・・・・・・・・ところが、ハリポタの4作目にもドラゴンが出てくる訳ですが、映画では・・・・・・・よぉ~く目をひん剥いて見ると・・・・・・・・パクってますっ、目立たないようにはしてるものの、モロにパクッております!!・・・幻滅ですな。
前者の方は、ダークなストーリーなだけに物足りないものの、ドラゴンのCGは必見なので一度鑑賞されては如何でしょうか?
話が反れてすみませんでした(汗)。
で、最初の方はけっこうリアルで、うん、いそう、いそう、ってな感じなんですが、だんだん後ろの方に行くに従って凄くなってきて、ケンタウロスとか出てくるわけです。猿と四肢動物のハイブリッドだったような気がします。つまり手足が6本あるわけで、もうおかしいんですが、ま、そんな感じです。
で、最後は火を噴くワニ風の動物が出てくるんですが、こいつの背中には確かエダフォサウルスとかディメトロドンみたいな帆がついていたような気がします。
今ちょっと手元にないので確かめられませんが、確かそんな感じです。
ま、Amazonのユーズドとかにあるので、おすすめは特にしませんが、機会があったら買ってみてください。