■Kuno (Kuno the Killer)■

ドイツには"殺し屋クノ"とよばれる巨大ナマズの伝説があります。クノは水辺に近づいた子犬(ダックスフンド)を丸飲みにしたことから、"犬喰いナマズ"とも呼ばれています。
このクノですが、2003年、フォルクスガルテンの湖で、湖岸に打ち上げられ死んでいるのが発見されました。死因は湖の水位低下と熱波によるものだと考えられています。この死んだオオナマズの体長は1.5メートル、重さが35キロほどでした。写真を見る限り、もう少し大きいような感じがします。
この死んだナマズは本当にクノなのでしょうか?何をもって『殺し屋クノ』と判定するかも難しいところだと思います。
クノはヨーロッパオオナマズ(Silurus glanis)、通称ウェルズ(Wels Catfish)と呼ばれるナマズであることは間違いないでしょう。ウェルズはもちろんUMAではありません。『殺し屋クノ』の『犬を一飲みした』以外にも、ウェルズには『遊泳中の子供が飲まれた』『腹を割いたら人間が出てきた』などなど、たくさんの逸話に彩られています。
さて、このウェルズですが、どれぐらい大きくなるのかというと、過去に5メートル弱で300キロオーバーのウェルズが捕らえられた、という記録があります。ただし、真偽は定かではありません。 通常ですと2メートルオーバーでもかなり大きい方で、個体によっては3メートルに達するものもいるかなぁ、といった感じです。それでも驚くほど大きいですが。

日本では、びわこ文化公園の池でアルビノのヨーロッパオオナマズが捕らえられた際に『成魚は体長5メートル、300キロに成長』と、あたかもそれが当然のように報道されたため、かなり誤解されていると思います。
実際は『成魚の中には体長2メートル以上、100キロを超す場合がある』ぐらいの表現が無難なところだと思います。センセーショナルに報道したかったため、だとは思いますけど。

さて話がちょっと逸れてしまいました。『殺し屋クノ』に話を戻します。上記の通り、ウェルズは非常に大型になるナマズですので、ドイツで捕らえられた体長1.5メートル、35キロのオオナマズは、ウェルズにしては、バカでかい、というほどでないことが分かります。
当然、『あれはクノではない』という意見が出はじめ、実際、その後も湖ではオオナマズが目撃され続けています。
最初に書いた通り、何をもって『殺し屋クノ』と判定するかはほぼ不可能であり、この伝説はオオナマズが存在する限り、語り継がれていくのかもしれません。
ところでこのウェルズ、その大きさゆえに現在釣り人たちの格好の標的となり、大型のものは激減しているといわれています。これは、ちょっと気がかりですね。
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