■Giant squid■
※2013年1月にNHKで放送された、ダイオウイカが深海で初めて動画撮影された記事については ダイオウイカの深海で泳ぐ姿の動画撮影に初めて成功 をご参照ください。
※ 2007年2月に捕獲された10メートル、450キロのコロッサル・スクイッドは こちらの記事をご参照ください。
~ ダイオウイカ ~

小笠原、父島の南東沖で、世界で初めて生きているダイオウイカの撮影に成功しました。しかも撮影したのが、日本の国立科学博物館の窪寺恒己 (くぼでら つねみ) さんたちのグループです。
この「巨大イカ」という響きはなんとも魅力的です。船を襲った海の魔物、クラーケンの正体であるともいわれていますし、大きければ大きいほどワクワクします。
~ 最大のダイオウイカ ~
諸説がありますが、今までに見つかったダイオウイカの最大 (最重量) のものは、1878年にニューファンドランドに打ち上げられた、全長16.8メートルのダイオウイカです。そのうち10.7メートルが触腕 (しょくわん - エサを取るための一対の長い腕) なので、胴体 (外套 - がいとう) の部分は6.1メートルということになります。
全長に対し触腕部があまりに長すぎるため、拍子抜けする人もいるかもしれませんが、この外套長6.1メートルのダイオウイカはむしろ触腕の割合が小さい方です。
というのも、全長だけでしたら、これ以上の長さのダイオウイカも回収されていますが、それらの外套長は2メートル~3メートル程度しかなく (つまり腕の長さが15メートル前後)、触腕の占める割合が全長の9割前後という個体も少なくないからです。
この16.8メートルのダイオウイカは明らかに体格の良い方で、吸盤の大きさは最大のもので直径10センチ、目の直径にいたっては直径40センチメートルもあったといわれています。
この"巨大"ダイオウイカは公式記録最大であって、非公式のものですと22メートルや27メートルという個体も報告されています。いずれもニューファンドランドに打ち上げられたものです。

(アイルランドに打ち上げられた6メートルのダイオウイカ)
~ 死んだダイオウイカ ~
外套内が海水で満たされているとパンパンに膨れあがり、まさに「巨大」であり迫力があるのですが、死んで海岸に打ち上げられたダイオウイカにその面影はありません。
海水が全部抜けきってしまった外套はぺしゃんこですし、グッタリとして生気がありません。ま、死んでいるんですから生気がないのは当然なのですけど、生きているときも本当に活発に動いていたのか?と疑いのまなざしで向けてしまいます。
しかも巨大、巨大といわれながら、実際のところ触腕の長さで体長を稼いでいる印象も強く、思ったよりも体格が悪く迫力が感じられません。昔の船乗りたちがいうような、船を襲う、なんて到底想像できない弱々しさです。
ダイオウイカのどう猛な姿や伝説は、みなウソだったのでしょうか?

~ 撮影されたダイオウイカ ~
しかし今回撮影されたダイオウイカは、それこそクモのように腕を広げて、いかにも活動的です (一番上の画像)。針にかかった腕を自らちぎって逃げた、というのも行動力を感じさせます。
体長も8メートルとなかなかの大きさですが、決して最大クラスのダイオウイカではありません。これが外套長5メートル前後もある最大クラスのダイオウイカであれば、おそろしく迫力があることは疑いようもありません。
外套の大きさに対してヒレ (「イカのミミ」と呼ばれている三角形の部分) が比較的小さいことから、大型のダイオウイカはフラフラと深海で漂っているだけではないか?と考えられていましたが、どうやらその推測は間違っていたようです。エサを採る場合も、積極的に触腕を伸ばし、包み込むようにして捉える姿が写っています。

(これが、ちぎって (ちぎれて?) 逃げたダイオウイカの腕。ちぎれていても吸盤は指に張り付いてきたそうです)
いつの日か、30メートルオーバー (外套長10メートルクラス) のダイオウイカが見つかればいいなぁ、なんて思ってます。
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