■黒海の大海蛇■
■Black Sea Giant Snake■
~ 黒海 ~
黒海はヨーロッパとアジアにまたがる内海で、エーゲ海、地中海を経由して大西洋につながっています。
英語でも "Black Sea 「黒い海」" ですが、実際に水が黒いわけではなく、嵐が起きやすく恐れられていたから (暗黒のイメージ)、エーゲ海と比較して暗いから、など名前の由来には諸説があります。
さて、この黒海には巨大生物が棲息している噂があります。
~ ゴルベフ博士の調査 ~
ソ連科学アカデミーのアレクセイ・ゴルベフ博士は、イワン・シルコフ博士ら総勢12名で潜水艇アカデミック・シルショフ号に乗り、黒海の調査を行っていたときのことです。
ゴルベフ博士によると、水深300メートル前後で調査を行っているときに、体長50メートル、直径3メートルもある大海蛇 (シーサーペント) を目撃しました。
博士等は12日間の調査で大海蛇を3度目撃をし、カメラ撮影に成功、ソナーにも記録が残っていると言います。
3度目の目撃時には、大海蛇は潜水艇に体当たりをしてきたといい、コブラのような牙を持っていることも確認されました。
~ チョウザメ ~
正体はなんでしょう?
黒海には水棲UMAと頻繁に誤認されるチョウザメが棲息していますが、その可能性はあるでしょうか?
チョウザメは確かに細長い体型をしていますが、「海蛇」という感じではありません。
古い (そして怪しい) 記録で8メートルなどというものがありますが、通常は3メートルぐらいで、いくら誇張されているにせよ50メートルの「海蛇」と誤認するとは思えません。
この記事が載っている「雑学 世界の謎と不思」によれば、「恐竜よりも何百万年も前の巨大海蛇が、十二日間に三度もこのソ連の潜水艇の前に姿を現したという」
とのことですが、恐竜出現の前だろうと後だろうと、こんな体長が50メートルもある海蛇が存在した痕跡は、少なくとも現時点では見つかっていません。
「黒海の大海蛇」はいわゆるシーサーペントですから、シーサーペントの誤認候補に挙げられるものの可能性はどうでしょう?
~ シーサーペント ~
(捕獲当時、生きていた巨大リュウグウノツカイ)
シーサーペントの誤認候補は、絶滅したものですとクジラの祖先であるゼウグロドン (バシロサウルス)、現存するものだと、リュウグウノツカイ、巨大ラブカ、巨大ウナギ (もしくは巨大アナゴ) が有力視されています。
まずは無難なところで、現世の生物を見てみましょう。リュウグウノツカイは海蛇には見えませんし、ラブカとウナギに10メートルを超えるような巨大なものは発見されていません。
ラブカとウナギに10メートルを超えるような巨大な個体が存在するのであれば、「黒海の大海蛇」の正体である可能性は残されています。
それでは絶滅種のゼウグロドンはどうでしょうか。ゼウグロドンはクジラの祖先ですが、体型は細長く、現世のクジラとはだいぶ体型が異なります。
最大で体長は20メートル以上といわれていますから、もし現在でも生きていれば、誤認されてもおかしくはないでしょう。
~ 写真は?ソナー記録は? ~
大きさはおそらく誇張されていると思われますから、それほど50メートルという体長に固執することはないと思いますが、この大海蛇の存在は、目撃自体が怪しいという欠点があります。
目撃者が科学者なので信用できるのでは?とか写真やソナーが残されていると科学者が言っているのだから、そんな突飛な嘘をつくはずがないのではないか?と思う人もいるかもしれません。
しかし、科学者だから信用できるとはいえませんし、自己顕示欲の強い学者であれば平気で「発見をねつ造する」時代です。なんでも鵜呑みには出来ません。
ここは、アレクセイ・ゴルベフ博士とイワン・シルコフ博士を信用するか否かにかかっています。
さてそこで問題発生です。
そもそも、アレクセイ・ゴルベフ博士とイワン・シルコフ博士が実在する人物なのかが怪しく、大海蛇の写真やソナーの記録どころか、潜水艇アカデミック・シルショフ号の存在も含め、なにも記録が残っていません。
「黒海の大海蛇」の話は「日本のUMA本」の中でのみ登場し、海外のサイトをいくら探しても、上記二人の科学者はおろか、潜水艇の名前もなにも出てきません。海外のUMA本でも見たことがありません。
ロシアのUMAは怪しいものが多いですが、旧ソ連時代のものはさらに情報が乏しく、そして怪しく、この話はやはり、、、
あとはご想像にお任せいたします。
(参考書籍)
雑学 世界の謎と不思議 (平川陽一 著)
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