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UMAファン ~ 未確認動物
世界中のUMA (未確認生物)、巨大生物、不思議な生物 (珍獣)を紹介しているブログです。
セイウチがUMAだった頃

■セイウチがUMAだった頃■
■Walrus■



日本人にとってセイウチはまったく珍しい生き物ではありません。動物園で本物のセイウチを見たことがなくても、本やテレビなどで簡単にその姿を見ることができるからです。

セイウチは一見すると体も大きく怖い動物に見えますが、実際は大変人なつっこく、顔もヒゲがモジャモジャ生えていて、なかなか愛嬌があります。このヒゲはもちろん可愛く見せるための飾りではなく、主食の二枚貝を探し当てるのにたいへん重宝します。セイウチは水深100mほどまで潜ることができ、探し当てた二枚貝を牙を使って掘り起こすのです。



アフリカでいまだにサーベル・タイガーの生存説が囁かれますが、一説にはセイウチを誤認したもの、ともいわれています。

セイウチのオスは体長が4m近くにもなり、上あごに通常で50cm前後、最大で1mにもなる長い犬歯を持っています。この牙の長さは、体の大きさの違いはありますが、サーベル・タイガーどころの話ではありません。この姿を予備知識なく見た場合、かなりの恐怖を感じるかもしれません。

そこで、セイウチがまだUMA(未確認動物)だった13世紀頃のヨーロッパをのぞいてみれば、セイウチの知識を持たない人が、セイウチを見てどう反応するかが分かると思います。

13世紀のヨーロッパ、セイウチの存在が徐々に広がっていきました。しかしそれはセイウチの少ない情報をもとにした推測や噂であり、本物のセイウチとはかけ離れていました。実際、その時代のセイウチは海の悪魔の一端を担っていたのです。

ちょっと話は逸れますが、日本ではセイウチのことを漢字で「海象」と書きますが、13世紀のヨーロッパでは「クジラゾウ」という名でセイウチが紹介されていました。現在のセイウチの英名はwalrusですが、日本と同じくsea elephantとも表現します。 つまりこの時代、セイウチはゾウのような牙をもつクジラと考えられていたのです。

そのため、この時代に紹介されているセイウチの図では、牙はゾウのように下あごから上向きに生えています。また、かぎ爪のある四肢をもった姿で描かれていることからも、セイウチが恐ろしい生物と考えられていたことが分かります。 

 (中世に描かれたセイウチのイラストは、下あごから牙が伸び、四肢とかぎ爪を持っています)

この後、航海技術の発達により、セイウチは大人しく決して恐ろしい生物ではないことが分かってきますが、セイウチが正しく認識されるには19世紀まで待たなければいけませんでした。

このように、セイウチを知らない人たちには、セイウチ本来の姿とはまったく別の生き物として認識されてしまうことを考えても、セイウチを知らないアフリカの人たちが、この動物をを見てサーベル・タイガーと認識する可能性は否定できません。

ただしセイウチの棲息地域が、北極海やアラスカなどであることを考慮すると、誤認する以前に、セイウチを目撃すること自体が不思議です。

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