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UMAファン ~ 未確認動物
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悲劇の鳥 ~ ドードー

■ドードー■
■Dodo■

~ 飛べない巨大な鳩 ~



~ 不思議の国のアリス ~

ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」で世間にその存在が知れ渡ったドードーは、ご存じの通り、決して想像上の動物やUMAではなく、実在した飛べない鳥です。

せっかくですので、不思議の国のアリスに登場するドードーをちょっと見てみましょう。

ドードーは、不思議の国のアリス (Alice's Adventures in Wonderland) の第三章、「ドードー競争と長い尾話 (A Caucus-Race and a Long Tale)」に登場します。

アリスの涙で池が出来上がり、アリスはもちろんのこと、辺りにいたネズミやインコたちも体がびしょびしょに濡れてしまいました。その濡れた体を乾かすために「ドードー競争」なるものを提案したのがドードーです。

ドードー競争は決して "競技" とは言えるものではなく、ただみんながデタラメに走り回るだけのものでしたが、ドードーはこの "競技" の勝利者を参加者全員、と判定しました。

挙げ句の果てには、勝利者の賞品はアリスからもらいましょう、などとおかしな提案をするなど、どことなくピントのずれた言動が不思議な国のアリスに登場するドードーの特徴です。



~ 実際のドードー ~

ドードーは、インド洋に浮かぶモーリシャス島、レユニオン島、ロドリゲス島の3つの島にのみ生息していたハトの仲間です。体長は1メートルほどで体重は20~30キログラム前後でした。

モーリシャス島のものをモーリシャス・ドードー、レユニオン島のをシロ・ドードー (ホワイト・ドードー、レユニオン・ドードー)、ロドリゲス島のをソリテアー (ロドリゲス・ドードー) と区別しますが、単に、ドードーという場合は、ふつうモーリシャス・ドードーのことを指しています。

ドードーが生息していたそれらの島にドードーの天敵となる動物はいませんでした。そのため、体はまるまると太り、翼は退化し、空を飛べない鳥となりました。

モーリシャス島に人間が入ってきてもドードーは逃げませんでした。それもそのはずで、天敵のいない島に生息していたので、そもそも「逃げる」という概念がなかったからです。人間を見たのも初めてですから、それが危険な動物かどうかも分からなかったのです。


(インド洋に浮かぶモーリシャス島)

逃げないドードーは入植してきたヨーロッパ人にとって、かっこうのご馳走となりました。労せずして食糧を確保出来るばかりか、ドードーの肉は美味だったため乱獲に拍車がかかったといわれています。

但し、この「美味」についてはまったく反対の証言もあります。ファン・ネック提督はドードーを「調理をすればするほど不味くなる忌々しい鳥」と証言しています。

上記の通り、肉の美味しさについては諸説がありますが、いずれにしろ「簡単に確保出来る食料」ですから、少々不味いとしてもドードーは食べられる運命にあったことでしょう。

人間による乱獲に追い打ちをかけるように、人間と一緒に上陸した動物たちもドードーの絶滅に拍車をかけました。人間と一緒に上陸してしまったネズミはドードーの卵やヒナたちを食べたり、また伝染病を持ち込んだりしました。

モーリシャス・ドードー、シロ・ドードー、ソリテアーは、それぞれ1681年、1746年、1791年に絶滅してしまいました。ポルトガル人がモーリシャス島を発見したのが1507年ということを考えると、ほんとうに僅かの期間でドードーが絶滅させられてしまったのが分かります。

~ ドードーと森林 ~

とても鳩と近縁とは思えないまるまると太ったからだ、大きなクチバシが特徴のかわいい鳥です。ドードーはその大きなクチバシで木の実などを食べていました。

ところで、ドードーが島から消え去ってから、比較的最近になって不思議な現象が起こっていることが判明しました。モーリシャス島にある大木、タンバラコク (Tambalacoque) を調べてみたところ、まったく若い木が育っていないというのです。

一番若い木でも樹齢300年、つまり300年前に誕生した木なのです。ドードーが絶滅したあとに誕生した木は一本もないのです。これは偶然の一致なのでしょうか?それともこの木の種の発芽にはドードーが関与していたのでしょうか?

ドードーと比較的似た消化器官を持つと考えられる七面鳥に、この木の種を食べさせてみたところ、その七面鳥の糞から出てきた種はみごとに若芽したといいます。この木の種の発芽に、ドードーは欠かせない鳥だったのです。(*注)

このことからタンバラコクは別名 ドードー・ツリー (Dodo tree - ドードーの木) とも呼ばれています。

人間はドードーを絶滅させましたが、それにより特定の木も消えてしまうのです。その木に頼っていた野生動物たちも生きていくことは出来ず絶滅に追い込まれるかもしれません。つまり、ドードーの絶滅が島の絶滅を引き起こすかもしれなかったのです。

(*注) タンバラコクにドードーが必要不可欠、というのに異議を唱える説もあります。単に人間と共に入植した動物たちが、タンバラコクの若芽を食べてしまっただけで、タンバラコクの発芽に必ずしもドードーは必要でない、とする考え方です。

ドードーの骨 ~

ドードーは「徹底的」に絶滅させられた動物としても有名です。あたかも、この鳥が存在していた証拠をこの世からすべて消し去ろうとしたのではないか、と思われるほどです。

というのも、ドードーは完全な剥製1つ残されていないのです。ドードーの全身骨格は、当時の絵や記録、残っているわずかな骨 (頭と足の骨が各1つずつ残されているだけだといいます) を基に、復元されたものです。

なお、諸説がありますが、ドードーは鳴き声が「Dodo(ドゥードゥー)」と聞こえることから命名されたといわれています。

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