■チョウザメ■
■Sturgeon■
~水生UMAの誤認NO1候補~
~ チョウザメとは? ~
ネッシーやチャンプはじめとする巨大水棲UMAの正体として頻繁に登場するチョウザメですが、日本では知名度ほどその姿は知られた存在ではありません。どういった生物なのか見ていきましょう。
チョウザメは、恐竜が現れるよりもはるかむかし、3億年ほど前に出現し、それ以来その姿をほとんど変えず現在に至る魚類で、生きた化石、もしくは古代魚と呼ばれる魚のひとつです。
北半球にのみ棲息し、ほとんどの種は産卵時にのみ河川や湖など淡水域にも入り込みます。しかし、中には純淡水棲のチョウザメもいるようです。
姿がサメに似ていることから、日本では「チョウザメ」と、まるでサメの仲間のような名前が付いていますが、まったくサメとは異なる仲間に属します。
サメやエイ、ギンザメは軟骨魚類 (なんこつぎょるい - 骨格が軟骨で形成された魚) ですが、チョウザメは硬骨魚類 (こうこつぎょるい - 硬い骨で骨格が形成された魚) の仲間です。
しかし、チョウザメは硬骨魚類らしからぬ特徴を持っているのも確かで、硬骨魚でありながら、その骨格のほとんどは軟骨で形成されています。
また、基本的に硬骨魚の尾ビレの形は上下対称で、真ん中で折り曲げるとぴったり重なり合いますが、チョウザメの尾ビレは上下非対称です。
サメの仲間には尾ビレの上側だけが長く伸びているものが多いですが、チョウザメの尾ビレも上側だけが長く、やはりサメのようです。
また、口が完全に腹側に付いてます。これもサメやエイの仲間に多く見られる特徴です。こういったことから、チョウザメがサメと姿が非常に似ていることが分かります。
~ 水生UMAと似ているか? ~
海岸に打ち上げられた謎の死骸には、プレシオサウルスなど首長竜を彷彿とさせるものが多数報告されていますが、専門家の調査が入ると判で押したように「ウバザメの腐乱死体」と答えが返ってきます。
淡水棲のUMAは、チョウザメやオオナマズなどの誤認ではないか、とよくいわれます。チョウザメは水棲UMAと姿が似ているのでしょうか?
水生のUMAはネッシー、チャンプを代表とするプレシオサウルス型、オゴポゴなどを代表とするウミヘビ型 (シーサーペント型) のふたつに大きく分けることができます。
チョウザメの姿はというと、前述のとおり、硬骨魚類としては極めて奇妙ではあっても、首長竜のような長い首を持っているわけでもなければ、ウミヘビほど細長い体形をしているわけでもありません。
単純にその姿が、巨大な水棲UMAに似ているかどうか、ということであれば、「まったく似ていない」と言い切ることが出来ます。
では、そんな姿がまったく似ていないチョウザメが、巨大水棲UMAと誤認される可能性はあり得るのでしょうか?
~ 巨大チョウザメ ~
(チョウザメフィッシングの動画 (リリースします)
※画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
原因はチョウザメの巨大さにあるといえます。キャビア (チョウザメの卵) を狙った乱獲がたたり、大型のものは激減していますが、それでも淡水に入り込む魚類としては最大級の大きさを誇ります。
通常目にするチョウザメは、2メートルにも満たない小型のものが多いですが、成長すれば3~5メートルほどに達します。怪しげな記録では8メートルなどという説もあるぐらいで、とにかく巨大になります。
公式的な記録では、チョウザメでもっとも大型になるシロチョウザメ (White sturgeon) の1800ポンド (約810キロ) の記録があります。
巨大な水棲UMAの目撃情報は10メートル、20メートルなど信じられないぐらいの大きさで報告されますが、さすがにチョウザメでもその大きさは無理です。
しかし、小型のチョウザメはほっそりとしていますが、大型になってくると顕著にからだの幅が増してくるため、体長以上の大きさに錯覚させます。
5メートル級のチョウザメを目撃しても、「10メートルぐらいあった」と報告する可能性は十分考えられるわけです。
しかし、いくら大きくても、その姿は伝えられるUMAの姿とは似ても似つきません。誤認される可能性は果たしてあるのでしょうか?
~ 誤認される原因 ~
結論を先にいえば、その可能性はあり得るでしょう。
水棲UMAの全体像が確認されるということは皆無で (それゆえに未確認生物なのですが)、通常、水面に背中など体の一部が確認されるのみです。
また、明確に体は見えないものの、波の立っている範囲からその生物の大きさを推測し報告されることもあります。
こういった例は当然ながら生物の大きさは分かりません。恐怖や誇張なども加わり、大きさが水増しされている可能性も十分考えられます。
めったに姿をあらわさないチョウザメが、たまたま水面近くを泳いだ場合、巨大水棲UMAと誤認されてもおかしくはありません。
具体的な例としては、「頭部にヒゲのようなものがあった (チョウザメにはヒゲがあります)」「口は腹部側についていた」などといったUMAの目撃情報は、いかにもチョウザメ風です。
(チョウザメのジャンプ
この姿を首長竜の首と誤認することも?)
また、チョウザメは巨体にかかわらず、水上に豪快にジャンプすることがあります。
巨大かつ細長い体形であるため、「首長竜の首が出てきてすぐに水中に消えた」などと錯覚する人もいるかもしれません。
~ 寿命200年? ~
川や湖などの淡水で巨大水棲UMAが目撃される場合、チョウザメだと都合のいい点もあります。
それはチョウザメが非常に長命であるからです。
チョウザメの寿命ははっきりと分かっていませんが、種類によっては100年以上、一説には150年~200年以上も生きるのではないか、などという説もあります。
巨大なチョウザメが1匹でも湖に棲み着いていれば、何十年という長い期間にわたって目撃が続くことになります。
しかもチョウザメは湖底で泥をあさっていますから、頻繁に目撃されることはなく、いかにもUMA的です。
何年かに一度の割合で人の目の前に現れてはUMA騒ぎを起こすというわけです。
(チョウザメフィッシング (2.4m) の動画。リリースします
※画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
~ 生息数激減 ~
チョウザメといえば、その姿よりもかれらの卵の方が断然有名です。チョウザメの姿は知らずともキャビアを知らない人はほとんどいないでしょう。
最近では、かれらの卵を目的に、乱獲・密漁が盛んに行われており、さらに環境破壊も加わり、生息数は激減しているといわれてます。
チョウザメ誤認説は、UMAの正体のひとつにすぎません。チョウザメで説明できるものも、いくつか含まれている可能性がある、といった程度です。
しかし、この先、チョウザメの保護が明確に行われないようであれば、淡水棲UMAの目撃も減っていくかもしれません。
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