■元になったのはエピオルニスか?ロック鳥■
■Roc (Aepyornis - Elephant bird)■
〜 ロック鳥 〜
ロック鳥とは象も軽々と持ち上げるほど大きいといわれる伝説の巨鳥で、UMAというよりはおとぎ話に登場する想像上の生き物といったほうが適切でしょう。
大きな飛行生物といえば、かつて南アメリカ大陸に棲息していた巨大なコンドル、アルゲンタビスや翼竜ケツァルコアトルスなどが有名です。
アルゲンタビスの翼開長は7メートルとも8メートルともいわれていますし、ケツァルコアトルスにいたっては12メートル、セスナ機もすっぽり覆ってしまうほどの巨大さです。
いずれも現代の科学の常識では存在するはずがない大きさですが、かれらは実際に存在しましたし、ケツァルコアトルスは無理にしても、絶滅した鳥類の中には未発見の巨大な猛禽類がいるかもしれません。
そのような大きな鳥を見かけたら、象も持ち上げるぐらい怪力に違いない、などと想像してしまってもそれほど不思議なことではありません。
〜 エピオルニス 〜
ロック鳥の伝えられる姿形は明らかに巨大な猛禽類を彷彿させるものですが、それとは異なる方向からエピオルニスが元になった可能性も示唆されています。
エピオルニスとは、マダガスカル島につい最近まで実在していたダチョウの仲間で、身の丈は3メートル以上、体重がなんと450〜500キロもあった巨鳥です。
現在の常識では、筋肉と体重の関係から体重15キロ (〜20キロ) ぐらいが空を飛べる生物の限界といわれています。
巨大コンドル、アルゲンタビスや巨大翼竜ケツァルコアトルスなどはその限界を遙かに超える50〜100キロで空を舞うことができましたが、傾斜を駆け下りたり上昇気流を待ったりするなど飛行には大変苦労したものと考えられています。
エピオルニスは体重が500キロですから、もはや飛ぶことはまったく不可能な重さです。実際、野山を走り回ってエサを探していました。
その体重を支えるため、非常に太い足をしていたと考えられています。
〜 マルコ・ポーロとロック鳥 〜
さて、ロック鳥とエピオルニスを繋ぐものはなんでしょう?意外なことに、その話にはマルコ・ポーロが関係しています。
マルコ・ポーロが世界を旅した13世紀にはすでにロック鳥の伝説はできあがっていました。
当時、まだ多くの動物たちが未発見の状態ではありましたが、ロック鳥の存在もそれほど信用されていたわけではありません。
しかし、マルコ・ポーロが旅の途中で立ち寄ったマガスカル島 (マガスタル島) で原住民から巨大な鳥の話を聞きました。
その鳥はゾウを軽々と持ち上げて飛び立ち、ウシを一蹴りで殺すほどの怪力で、かれらが空を舞えば太陽が隠れ、昼間でも夜のようになる、というものでした。
マルコ・ポーロは原住民たちから、その巨鳥のものといわれる羽を受け取り帰国の旅路につきました。
〜 伝説から抜け出す 〜
(マダガスカル原産のオオギバショウの葉)
原住民の話、そして巨鳥の羽を持ち帰ったマルコ・ポーロの話は当時のヨーロッパに広がり、ロック鳥が実在するものと人々は信じました。
しかし、その島はいったいどこでしょう?
マガスカル島という島は存在しません。しかしお気づきの通り、語感がマダガスカル島に似ています。マダガスカル島はエピオルニスが棲息していた地です。
エピオルニスの卵 (高さ34センチ、鶏卵の160〜200倍の重さ) や骨を見た島の住民が、その大きさから上記のような想像をしたのかもしれません。
マルコ・ポーロが受け取ったロック鳥の羽は乾燥したバショウの葉っぱでした。
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