■ジャイアント・モア■
■Giant Moa■
~ 史上最も背の高い鳥 ~
ジャイアント・モアは、わずか数百年前というつい最近まで、ニュージーランドに生息していた巨鳥です。
一般に「モア」というと、史上最も背の高かった鳥、「ジャイアント・モア」を思い浮かべますが、実際にはモアには数種類 (11種類?) おり、小さいものでは50センチ程度の体高しかありませんでした。
とはいえ、モアの仲間の多くは非常に背が高く、エレファント・モアも体高2メートル以上になる巨鳥でした。しかしそんな中でも一際 (ひときわ) 背が高かったのがジャイアント・モアです。
モアの体高は3メートルを軽く超え、大きな個体では3.6メートルにもなったといわれています。体重も200~250キロと推測されています。
現世の鳥類最大のダチョウも2.5メートル、150キロと、エレファント・モアをも凌ぐ大きさですが、さすがにジャイアント・モアには遠く及びません。
ジャイアント・モアはもちろん飛べない鳥でしたが、これほどの大きさです、ほとんど天敵もいなかったため、飛ぶ必要はなかったのです。
以前は、同じくニュージーランドの飛べない鳥、キーウィと近縁と考えられていましたが、むしろエミューやヒクイドリに近い仲間だそうです。
ちなみに、もっとも体重が重い鳥は、これまた絶滅したエピオルニスという鳥です。エピオルニスは象をもわしづかみにして空へ舞い上がるといわれるロック鳥のモデルになった鳥といわれています。
その他、ドゥロモルニスなども絶滅した巨鳥です。
(※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
~ モアの絶滅 ~
残念ながらジャイアント・モアを含むモアの仲間は、現在ではすべて絶滅しています。
実を言うと、ジャイアント・モアに天敵がいなかったわけではありません。今では絶滅してしまったニュージーランドの巨大ワシ、ハースト・イーグル (Haast's Eagle, Harpagornis moorei) は、モアを狩っていたもの考えられています。
しかし、ハースト・イーグルの存在はモアの絶滅とはなんの関係もありません。また、ニュージーランドの自然において、ジャイアント・モアが空を飛べないことも何の不利にもなりませんでした。
しかしそれは人類がニュージーランドに移住してくるまでの話です。
マオリ族がニュージーランドに移住してくると、モアはその数をみるみる減らしていきました。飛べないことが仇 (あだ) となったのです。
狩猟による乱獲、森林伐採などによる自然破壊はモアをあっという間に絶滅に追い込みました。
外敵が少なかったため、繁殖力にも劣る鳥だったことも絶滅を加速させる原因となりました。一度に産む卵の数は1つから数個程度であり、一度数が減ってしまうと、その数を持ち直すことは難しかったようです。
そして、モアの宿敵であったハースト・イーグルも主食であるモアの数が減ったことにより、モアよりも一足先に絶滅してしまいました。
~ モアは絶滅していない? ~
ステラーカイギュウの悲劇を語るまでもなく、人間によって絶滅させられた動物は数を知れませんが、そうなってくる(絶滅する)と必ずといっていいほど、その動物を見た!という目撃情報が寄せられます。
ジャイアント・モアの場合はどうでしょう?
ジャイアント・モアの目撃情報も毎年のように寄せられるといいます。そのほとんどはエミューやシカの誤認であるといわれています。
そんな中でもパディ・フリーニー (Paddy Freaney) の目撃事件は有名ですので簡単に紹介しましょう。
ホテルのオーナーであるパディ・フリーニーとその友人たちは、ニュージーランドでキャンプをし、自然を満喫しようとあぜ道を散策していると、思いもかけず巨大な生物に出くわしたのです。
「一目でそれが何であるか分かりました。あれはモアに違いありませんでした」
パディは後日、モアとの遭遇についてそう語っています。 高鳴る興奮の中、パディはその"モア"に向けてシャッターを切りました。距離にして40メートル前後だったといいます。
「モアが絶滅せず、生き残っている確たる証拠」をパディは写真に収めることに成功したのです。いや、したはずでした。
しかしパディの撮影した写真はとんでもないほどピンぼけでした。鳥のようなシルエット - ヒクイドリのような - には確かに見えますが、それが本当に生物の写真であるのかさえ、自信を持って言うことも出来そうにない写真です。
興奮していたため、うまくピントを合わせることが出来なかった可能性は十分に考えられますが、それを差し引いても、その写真は分析に耐えうる代物ではありませんでした。
残念ながらパディの写真は「モアの生存」を決定づけることは出来ませんでした。カンタベリー大学による写真分析でも、「大きな鳥(らしきもの)」としか判別出来ませんでした。
結局、ねつ造説まで持ち上がり、パディの写真は現在ではほとんど相手にされていないと言っても過言ではないでしょう。
真実はパディ・フリーニーのみぞ知る、といったところです。
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