■サンダーバード■
■Thunderbird■
~ 伝説の巨鳥 ~
ネイティブ・アメリカンの伝説に登場する巨鳥サンダーバード、かれらは激しい雷雨を引き起こすと信じられているため、サンダーバード (雷の鳥) と呼ばれています。
現在に至るまで、ときおり報告されるサンダーバードの目撃情報ですが、それらの証言によれば、サンダーバードの翼開長 (翼を広げたときの大きさ) は3メートルから6メートルという極めて大きいものになっています。
巨大な未知の飛行生物が目撃されると、UMAの世界ではプテラノドンなどで有名な翼竜生存説が持ち上がるものです。
確かに翼竜の中には、ケツァルコアトルス (Quetzalcoatlus northropi) のように翼開長が10メートルにも達するモンスター級のものがいますが (18メートル説有り)、サンダーバードの目撃証言によれば、どうも翼竜とは姿形が異なるようです。
サンダーバードは確かにとてつもなく大きな鳥ですが、その姿は現世でも目にすることが出来る鷲や鷹などの猛禽類 (もうきんるい) に似ているといわれているからです。
~ 現世最大の猛禽類 ~
(アンデスコンドルの動画
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
さて、現世にはそのような巨大な猛禽類は存在するでしょうか?実は日本ではなじみが少ないものの、アンデスコンドル (Andean condor) やカリフォルニアコンドル (California condor) の翼開長は3メートル前後にまで成長します。
10キロ以上にもなるという鳥としては極めて重い体重を支えるため、翼の面積は非常に大きく、翼の陰で大人の人間も覆い隠されてしまうほどです。
かれらを知らない人々が低空飛行をするアンデスコンドルやカリフォルニアコンドルを目にした場合、かなりの恐怖を感じるかもしれません。
それどころか、威嚇のために人間に向かって飛んできたとしたら、過度の恐怖から5メートル、6メートルと証言しても決しておかしくはないでしょう。
サンダーバードの目撃事件はこれにて一件落着、、、とはいかないようです。
(カリフォルニアコンドル)
~ 人間の子供をさらう!? ~
サンダーバードでもっとも有名な遭遇事件は、1977年、アメリカ、イリノイ州で起きた「人間の子供、連れ去り未遂事件」でしょう。あくまで未遂というところがポイントです。
裏庭で遊んでいた3人の子供たちのうち、1人が突然舞い降りた巨鳥に肩を掴まれ連れ去られそうになったという事件です。母親の悲鳴に驚いたその巨鳥は掴んでいた子供を放し、飛び去っていったといいます。
よく本でも目にする事件ですから知っている人も多いでしょう。これも上に挙げたアンデスコンドルやカリフォルニアコンドルの仕業と考えていいでしょうか。
この巨鳥につり上げられた10歳の少年の体重は、当時30キロもあったといいます。自分の体重以上のものを決して持ち上げられない鳥にとって、この30キロという重量はあまりに重すぎます。
そもそも、コンドルが人間のような大きな生物を持ち去ろうとするとは考えにくく、この話が本当だとしたら、既知のコンドルの仕業である可能性は極めて低いものと考えられます。
(アルゲンタビスの復元模型写真)
それでは、絶滅種の巨大コンドル、アルゲンタビス (Argentavis magnificens) はどうでしょう。アルゲンタビスは翼開長が最大で8メートル以上、体重100キロに達したと考えらる超特大のコンドルです。
これだけ重い鳥であれば、人間の子供ぐらい軽くかっさらっていくのでは?と思うかもしれませんが、かれらの場合、逆に自分の体重が重すぎて、それを支えるので精一杯であり、さらに30キロを追加する余裕などありません。
ということで、アルゲンタビス生存説もやはり厳しいでしょう。
~ 真相は? ~
この事件を裏付ける証拠は何も残っていません。羽根などの物的証拠はもちろんのこと、肩を掴まれたはずの子供に掴まれた跡さえ残っていません。
厚着をしていて、その上から掴んだためではないか、とも考えられますが、事件のあった日は7月という事もあり、厚着をしていたとは考えにくい状況です。
爪で引っかけて30キロもある子供をぶら下げて、服であれ肌であれ、無傷というのは不自然な感じがします。
母子によるねつ造騒ぎでしょうか?それも否定では出来ませんが、もともと「掴まれていない」とも考えられます。
いきなり巨大なコンドルが裏庭で遊ぶ子供たちに向かって威嚇してきました。子供たちは驚き逃げまどいましたが、ひとりだけ逃げ遅れてしまいました。
子供は走って逃げたものの、子供すれすれに後ろからすれ違ったコンドルに驚き転倒、あたかもコンドルに一瞬つり上げられたように跳ね飛ばされてしまったため、コンドルにいったん持ち上げられたものの解放されたと認識してしまったというものです。
センセーショナルに報道したいメディアと事件の渦中にある母子の思惑が一致すれば、事実にちょっぴり脚色したとしても、それほど驚くべき事ではないように思います。
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