■ミツクリザメ■
■Goblin shark■
~ 深海のゴブリン ~
(あごを突き出した状態のミツクリザメ)
~ 深海の巨大鮫 Part III ~
今回はミツクリザメ (ゴブリンシャーク) です。
深海の巨大鮫といっても、オンデンザメ や カグラザメ、それにメガマウスなどと比べると体がほっそりしており、あまり巨大には見えないかもしれません。
これは、体に対して尾の占める割合が高く、同じ体長のサメと比較した場合、見た目のボリュームはそれほどないからです。
しかし、最大で3.8メートルという捕獲記録があり、最大のものは6メートルぐらいまで成長するのではないか、と考えられています。ということで、深海巨大鮫の仲間に入れてやってください。
さて、ミツクリザメは世界各地の深海に棲息していると考えられていますが、特に日本近海で捕獲されることの多い鮫です。比較的浅い海域での採集されたこともあるものの、通常は水深350メートル~1000メートルより深いところに棲息していると考えられています。
~ ユニークな姿 ~
(生きている状態の貴重なミツクリザメの動画
※ 画像をクリックするとYouTubeに飛びます)
ではミツクリザメを見ていきましょう。うっすらとピンクに染まった肌の色は、半透明の皮膚を通して血管が透き通って見えるためです。
なんといってもミツクリザメの特徴は、突き出た鼻先 (吻部 - ふんぶ) です。鮫の多くは吻部が突き出ていますが、ミツクリザメのそれは、薄く広い板状であるのが独特です。
このように吻部が突出した鮫にはノコギリザメがいますが、かれらのものと異なり、吻の両端に歯もヒゲもついておらず、硬骨魚類ではありますが、ヘラチョウザメ の吻部と非常によく似ています。
白亜紀に棲息していたスキャパノリンカス (Scapanorhynchus) というサメがいます。スキャパノリンカスは「スコップの吻」とか「鍬 (すき) の吻」といった意味で、その名の通り吻部が突出しており、ミツクリザメと似た特徴を有しています。
実際、ミツクリザメとスキャパノリンカスは姿形がたいへん似ていることから、長い間同一種と考えられていました。しかし、歯の形、そしてヒレに違いがあることが発見され、現在は別種と考えられています。(参照: 「サメ・ウォッチング」ビクター・スプリンガー、ジョイ・ゴールド著)
(通常状態のアゴの部分)
ちなみに、ミツクリザメの吻部には、微弱な電気を感じ取るロレンチーニ瓶 (ロレンチニ瓶) が存在することから、海底に隠れた甲殻類など、獲物を見つけるのに役立っているのではないか、と考えられていますが、実際はどうか分かりません。
また、鮫のアゴは、かなり前方に突出させることが出来ますが、ミツクリザメのアゴは、まるで口の中から人間の腕でも出てきたような風情で、その特異な吻部と相まって、あごを突き出す前とはまるで別の生き物のように見えます。
(ふつうの鮫のアゴが突き出た場合)
この特異な姿から、英名はゴブリンシャーク (Goblin shark)、つまり「悪鬼鮫」といいます。和名の「ミツクリザメ」は、発見者の名前に由来するもので、その姿や生態とはまったく関係ありません。ゴブリンシャークという名前の方が、このサメの特徴をよく表しており、個人的には気に入っています。
イカやタコといった頭足類を初め、小魚や甲殻類などを食べていると考えられており、名前や姿から受けるイメージほど怖い鮫ではない、ということを付け加えておきましょう。
<この記事のURL>
http://umafan.blog72.fc2.com/blog-entry-527.html
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実際はミツクリサメの吻部は平たいので、それほど似ているわけではないのですが。
こんなところにミツクリザメをヒントに怪獣が作られていたとは、、、(単に偶然という噂も)
絶対あの口元の穴からは「ビーム」が出るはず( ェ)ウム
「ゴブリンビーム」受けてみたいー←病気
色々な深海魚についてのことが載ったあったのですごくうれしかったです

ところで「深海のゴブリン」すごいっすね~
あのでっぱりがいいですぅ~

それでわ
見た目は怖いのに実はそうでもないというギャップがいいです。
すみません、ゴブリンビームってなんですか、、、
あのサイトさんはオリジナルのイラストがとても綺麗ですよね。
ミツクリザメの和名もゴブリンシャークでいいっすヨ
そ・そりゃ貴方・・・・
あんなビームやこんなビームが出て
あーなって、こーなって・・・モゴモゴ・・・
あとは企業秘密じゃ
てっきり、食ったイカとかカニとか飛び出してくるものと、、、(ビームじゃないじゃん)
こんなやつが
海水浴場にきたら怖いですね~
泳いでるそばにいたりして・・・・・・
そうですねぇー、たぶん人間は大きすぎて襲ったりはしないと思いますが、サメが出ただけで大騒ぎになりますし、ゴブリンシャークは見た目が怖いですからね。
深海魚の中でもけっこう深いところにいるみたいなので、海水浴場では見たくても見れないようです(笑)
いまNHKの朝のニュースで「ゴブリンシャーク」を見て、
即座に検索してたどり着きました。
すごいですね、このサメ。かっこいいです。
口が飛び出す瞬間の映像が出てました!
世界初だって言ってました!
今度の日曜日のNHKスペシャルでやるのだそうです。
絶対に見ます!
幻のサメを探せ~秘境 東京海底谷~
2008年8月31日(日) 午後9時~9時49分
総合テレビ
http://www.nhk.or.jp/special/onair/080831.html
口が出る瞬間が格好いいですね。まるで映画「エイリアン」のエイリアンの「顎の中の顎」みたいだな。と思いました。
見てませんでした・・・・
古い記事で恐縮ですが気になったので質問させていただきます。
>標準和名に人名を入れるのは正直勘弁して欲しい、、、
幕末生まれで日本の動物学の創成期を支えた箕作佳吉を讃えて和名とするのがそんなに嫌な事ですか?
ゴブリンシャークなんて日本語で「お化けサメ」といってるようなもんですから、形態を現してる訳でもないし、あんまりセンスも感じないのですが・・・・。