■ラブカ 生きている姿の撮影に成功■
■Frilled shark■
~泳ぐ姿の撮影に成功する~
最近では、ダイオウイカやメガマウスといった深海の巨大生物の生きている姿を目にすることも珍しくなくなってきましたが、そんな中、深海の不思議なサメ「ラブカ」と、深海の巨大生物の定番、「ダイオウイカ」が立て続けに話題となりました。
ラブカは生きたまま捕獲され撮影に成功しましたが、撮影後、まもなく死んでしまいました。ダイオウイカは引き上げられたときには、いつも通りというか、やはり既に死んでいたということです。
ダイオウイカはこのブログでも頻繁に登場しているので、今回はラブカを見ていこうかと思います。
◎ ラブカの遊泳シーン 01 動画 (YouTube)
◎ ラブカの遊泳シーン 02 動画 (YouTube)
~ラブカの特徴~
体長は1メートルからせいぜい2メートル、同じく深海の巨大鮫、メガマウスのようなユーモラスな体型をしているわけでもなく、絶滅種メガロドンのような迫力もなく、一見するとそれほど風変わりな生物に見えないラブカですが、これがなかなか興味深いサメなのです。
ラブカはサメといってもかなり特異な体型をしており、「サメといったらホオジロザメ!」という印象の人には、あまりサメらしく見えないかもしれません。
ラブカが「一般的なサメ」に見えない理由はいくつかあります。
まず、サメにしては非常に体が細長いということがあげられます。頭部から尾に向かって先細りとなっていますが、特に目立った太い部分もなく寸胴な体型です。
これはもう一つの特徴である、「サメにしてはヒレが小さい」、というのと関連しています。大きな背ビレを水面から出して泳ぐさまは、サメのトレードマークの一つといえると思いますが、ラブカのヒレはとても小さく、背ビレにいたっては尾の付け根付近に小さいものが一つあるだけです。
(深海生物に多い尾に向かって先細りの体型。瞬発力には欠けるものの、持久力に長けた体型といわれています)
尾ビレも細長く後ろに伸びていますので、元々からだが細長い上にヒレが目立たないため、棒状の特異な体つきに見えるのです。
この「尾に向かって先細りの体型」はラブカに限ったことではなく、深海の生物には比較的多く見られる特徴ですが、ラブカも深海の生活に適応してこのような姿になったのかもしれません。
そしてもうひとつ、ラブカの口の付き方です。サメは獲物を襲うときに体をねじって横になって噛みつきますが、それは口が腹側についているからです。
(巨大なチョウザメ)
水生UMAの誤認には多くのチョウザメの目撃が入っているといわれますが、このチョウザメ、確かに軟骨の多い魚ですが軟骨魚類のサメの仲間ではなく、れっきとした硬骨魚類です。しかし口が腹側についていることからサメのような姿に見えるため、日本ではチョウザメ、とまるでサメの仲間のような名前を持っています。
このことからも「サメの口は腹側にある」というのが、サメの特徴と考えられていることが分かります。
しかしラブカの場合、見慣れているふつうの魚同様、口が頭部の先端についています。そのため、頭部だけ見るととてもサメには見えません。
(こちらもラブカの遊泳シーン)
~生きた化石~
デボン紀後期に生息していた古代のサメに、体長2メートルほどのクラドセラケ (Cladoselache) というのがいます。ラブカ同様、サメとしては非常にほっそりとした体型をしているのが特徴です。口も腹側ではなく頭部の先端にあります。
体長、体型、そして口の付き方など、ラブカはこのクラドセラケに似ていることから、非常に原始的な特徴を備えたサメと考えられていたため、「生きた化石」といわれています。
ただしクラドセラケは大きな尾ビレを持っており、ラブカと異なり非常に力強い泳ぎをしていたと考えられています。
そして最後に、地味ながら、ラブカ (と一部の原始的なサメの仲間) には非常に珍しい特徴があります。サメやエイにはラジエーターのようなエラ (鰓裂 - さいれつ) があるのはご存じかと思います。
(英名 Frilled shark といわれるだけあって、フリルのようなエラが特徴です)
現世のサメは左右5対ずつ、合計10個のエラを持つのに対し、ラブカに似たクラドセラケは7対14個のエラを持っていました。
そしてラブカのエラの数は?というと、現世と古代のサメの中間、つまり6対12個のエラを持っています。
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見ましたよ、私も

確かに私も初めてです、生体映像ワ。
でも、小学校の時の嫌な思い出の一つに、鯉の鰓を見続けていたら気持ち悪くなって吐きそうになったということもありまして、もうトラウマに(苦笑)。
だから、今回のラブカの珍しい鰓の映像が見れたことも素直には喜べないんですよ(申し訳ありません)。
おそらく、私の魚の中でのトラウマ(笑)の中では以前お話させて頂いた様に、ナマズさんのお顔に次ぐ二位を誇っております(笑)。あと、ヤツメウナギ系もダメです(汗
個人的には、ラブカよりもグラドセラケの方がカワイく見えるんですが、同じ深海棲のサメとしてはミツクリザメの生体映像なんかが見てみたいですな。
あと、相模湾なんかで撮れたオンデンザメの異常巨大化個体の映像(知ってますか?)も興奮しましたね。アレも正しく栄光の?UMAに入れてもイイと思います。
で、オンデンザメ、記事にいつかしようとは思っていたのですが、ちょっと個人的に情報不足により実現しておりません(笑)
でかいっすよね。
ミツクリザメも凄い形してますから動いているところ見てみたいですね。あと、ちょこっとだけなら動いているところ見たことありますが、ソコボウズ好きなんですよ。
なんで個人的にソコボウズのよくとれた映像を見てみたいです。
よかった。みんな怖いって言ってくれてる。
ホントに夢にでてきそう。。
いきなりのコメント失礼いたしました。
時々みさせていただきます。
なんかミミズがたくさん詰まっているような風情ですからね、確かに気持ちがいい絵ではありませんね。
画像差し替えようかな?(笑)
また遊びに来てください。
ラブカもそうですが、この動画の最後の
方に出てくるのはイザリウオでしょうか。
これが巨大だったら、本当にUMA
だなあーと思ってしまいます。
「20世紀少年」に出てくる「ともだち」の
ロボット兵器みたいな歩き方ですね。
これ見たことありますよー 最後のはイザリウオ、現在、差別用語により改名でカエルアンコウですよね。
この魚は知っていても、実際動いているところを見ると不思議ですよねー とても魚には見えませんものね。
ちなみにカエルアンコウ&バットフィッシュは記事にする予定です。
やっぱりエラがすごいですね。
映像を見る限りかなり弱っていた感じでしたね。ちょっとかわいそうでした。
深海にいた状態だったらもっと元気だったんでしょうか。
とにかくすごいお魚さんでした。
エラはほとんど一周してますからね、フリル状に見えますよね。
かずきさんの言うとおり、深海にいるときはもっと元気に泳いでいると思いますよ。研究という名目とはいえ、可哀想ですよね。
見れば見るほどサメに見えない、というか魚とは思えない面構えですよね。
タッチングプールにいたのはネコザメじゃなくてトラザメですね、とてもかわいかったです。