■スーパー "コロッサル" スクイッド (ダイオウホウズキイカ)■
■Super Colossal squid■
※ 2007年2月に捕獲された10メートル、450キロのコロッサル・スクイッドは こちらの記事をご参照ください。
※ 2013年1月にNHKで放送された、ダイオウイカが深海で初めて動画撮影された記事については ダイオウイカの深海で泳ぐ姿の動画撮影に初めて成功 をご参照ください。
~ダイオウイカより巨大なイカ!?~
(コロッサル・スクイッドに万一ダイバーが遭遇した場合、、、)
巨大イカの代名詞ともいえるダイオウイカですが、ここ数年、イカ界ダントツでナンバー1と思われていたダイオウイカの座を揺るがす巨大イカが話題になっています。
脚光を浴びているそのイカの名は、サメハダホウズキイカ科の "コロッサル・スクイッド" (コロッサル・スキッド, Colossal squid, 学名:Mesonychoteuthis hamiltoni)。和名をダイオウホウズキイカといいますが、格好悪いので、そのまま英名のコロッサル・スクイッドと呼ぶことにします。
このコロッサル・スクイッド、最近話題になっているため、「新種のイカか!?」と思われがちですがまったくそんなことはなく、今から100年近くも遡 (さかのぼ) る1925年からその存在は確認されていました。
ただしコロッサル・スクイッドはダイオウイカ同様、マッコウクジラの胃の中から触腕 (しょくわん - イカのエサを取るための伸縮自在の一対の腕) やクチバシ (からすとんび) など、体の一部だけが見つかることがほとんどで、大きくなることは分かっていたものの、どれほど大きくなるかなど詳しいことが分かっていませんでした。
~ 謎の巨大イカが捕まる ~
そんな謎に満ちたコロッサル・スクイッドですが、最近 (2003年) になって、外套 (がいとう - 筒状の胴体部分) 部分だけで2.5メートルもあるほぼ完璧な個体が回収されました。
コロッサル・スクイッドの完璧な個体はそれ以前にも見つかっていますが、これほど大きく、しかも完璧な個体が見つかったのははじめてのことでした。
(外套2.5mのコロッサル・スクイッド)
しかもこのコロッサル・スクイッドはまだ成長途中にある、若いメスの個体ということで、このまま成長すれば外套長が4メートル以上になると考えられています。
このコロッサル・スクイッド、体が大きいばかりではなく、ダイオウイカをも凌ぐ「どう猛な捕食者」としての姿もクローズアップされています。
イカの吸盤はタコのものとは異なり、吸盤のふちにギザギザ (歯) がついておりタコの吸盤と比べると強力なのですが、コロッサル・スクイッドはさらにその上を行く「かぎ爪」を備えています。
ニュウドウイカやテカギイカの仲間など、かぎ爪を持つイカもがいますが、コロッサル・スクイッドのかぎ爪は、その巨体に見合った大きなもので、しかも回転式という優れものです。見るからに強力そうで、掴 (つか) んだ獲物は決して放さないでしょう。
(かぎ爪付き吸盤)
また、イカは口の中にオウムのクチバシみたいな「カラストンビ」と呼ばれる顎 (あご) を備えていますが、このカラストンビもダイオウイカのものよりも大きいといわれています。
ダイオウイカが自慢にしていた、直径40センチとも50センチともいわれる地球上もっとも大きくつぶらな瞳もコロッサル・スクイッドに抜かれてしまったそうです。コロッサル・スクイッドの目は直径50センチ以上になると推測され、その直径は乗用車のタイヤほどもあります。
あの通称「イカのミミ」と呼ばれるヒレの部分もダイオウイカのものより大きく、良く発達しており、運動能力 (遊泳能力) も高そうに見えます。
~ ダイオウイカの今後 ~
このようにあらゆる面でダイオウイカを凌いでいるように見えるコロッサル・スクイッドですが、もはやダイオウイカはコロッサル・スクイッドの陰に隠れた2番手のイカとしか認識されない存在になってしまうのでしょうか。
(80年代、はじめて "無傷で" 捕獲されたやや小柄なコロッサル・スクイッド)
長い間、UMAファン、巨大生物ファンに夢を見させてくれたダイオウイカに、もはや未来はないのでしょうか。非常に心配です。
このほど見つかった外套長2.5メートル、成長すれば4メートル以上(になるであろう)といわれるコロッサル・スクイッド、確かに大きいのですが、今まで確認されているダイオウイカには外套長6.1メートル (全長16.8メートル) というのが回収されています。あんまり信用できない記録の中には、全長27メートルとか22メートルとかいうのもあります。
20メートル以上のダイオウイカは世間からあまり信用されていないようなので、取り敢えずそれらを外して考えてみたいと思います。
触腕が顕著 (けんちょ) に成長するダイオウイカの体長は、最大サイズで19.8メートル、外套長5.8メートルというのがありますが、外套長で最大サイズを競いたいと思いますので、外套長6.1メートル、全長16.8メートルのダイオウイカを、今まで見つかっているダイオウイカの最大として考えてみたいと思います。
触腕がダイオウイカほど顕著に成長しないコロッサル・スクイッドにとってこの全長19.8メートルのダイオウイカを越すのはほぼ不可能ではないかと思うのですが、外套長にしても、この6.1メートルのダイオウイカを越すのは、かなり難しいのではないかと予想されます。
ですがコロッサル・スクイッドは、成長すると触腕を含めた全長が20メートル以上になるように示唆されている記事もあります。ほとんどあり得ないと思うのですが、どうなのでしょう?
(巨大かつ強力なクチバシ)
~ 寿命は? ~
と、コロッサル・スクイッドの記事を書いていたのに、いつの間にやら「ダイオウイカ応援」の記事になっていました。
さて、巨大生物にとってもう一つ気になるのがその寿命です。寿命はどのぐらいでしょう?ダイオウイカの寿命も分かっていないですから、当然ながらコロッサル・スクイッドの寿命も分かるはずがありません。
ただし、イカやタコといった頭足類は、その大きさにかかわらず、非常に短命なことで有名です。これほどまでに大きくなるダイオウイカやコロッサル・スクイッドにしても1年半とか2年半、3年など (要するによく分かっていない) といわれています。
取り敢えず言えることは、大きさばかりでなく、その成長する早さも驚異的だということです。
ただコロッサル・スクイッドは南極の冷たい海に棲息していますので、冷たい海に棲む生物は成長がちょっと遅めな傾向もありますから、もしかするとダイオウイカより長生きだったりするかもしれません。いいとこ5年といったところでしょうか。ま、分かりませんけどね。
~ "コロッサル・スクイッド" の意味は? ~
ところで、ダイオウイカとコロッサル・スクイッドの英名は日本語に訳したとき、非常に紛らわしいですから、簡単に説明しようかと思います。
ダイオウイカの英名は "King squid" でも "Great King squid" でもなく、"Giant squid" です。Giant squidというのは、巨大イカの総称ではなく、ダイオウイカの正式な英名です。直訳すると、もちろん「巨大イカ」になります。
一方、和名コロッサル・スクイッド (ダイオウホウズキイカ) の英名はもちろん "Colossal squid" ですが、こちらも直訳すると「巨大イカ」となってしまいます。
giantは「巨人」から来ていますので「巨人のような巨大さ」を表現するのに対し、colossalは古代ローマのコロシアム(colosseum, 円形大競技場)を語源としていますので「コロシアムのような巨大さ」を意味します。
ですので、ダイオウイカ、コロッサル・スクイッド、共に英名を日本語に訳すと「巨大イカ」になってしまいますが、ダイオウイカを「巨大イカ」と訳すなら、コロッサル・スクイッドは「超巨大イカ」と訳した方が分かりやすいかもしれません。
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深海イカは臭いと言うよりしょっぱすぎて食べれないそうですが、とはいえ一度は口にしてみたい一品です。
ところでそのザ・ビーストは、あの映画になったザ・ビーストのオリジナルですか?
あのB級映画はなかなお気に入りです。
B級なので、いいかげんな人が脚本を書いているとばかり思っていました。ピーター・ベンチリーのビーストですね。
ジュラシック・パークも本のほうはもっとちゃんとしていますし、映画にするとおおざっぱになる傾向がありますから仕方ないとは思いますが。
時間がないので厳しいですが、機会があったらビーストを読んでみたいと思います。
はいはい、こちらはちょっと前の記事のコロッサル・スクイッドです。今回のネタはトップページにあるので是非見てくださ~い。
このサイトは色々なUMAの情報があるのでとってもいいです。これからもがんばってくださいね
20メートルのイカ、ほとんど腕ばっかりなんですが、それでもすごいですよね。教室の縦の長さ約2つ分ですからね~
また遊びに来てくださーい
世界七不思議・ロードス島の巨像のこと
そこから「巨人」という意味が追加されたり「巨大」という意味の単語に派生したり
ではコロッセオの由来はというと
実は「暴君ネロの巨像(コロッサス)の隣の闘技場」
警視庁が桜田門と呼ばれるのと同じパターンなんですね